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会社の概要(2026年9月22日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月22日時点のレート(1円=164.95ドン)で計算した目安です。VPバンク(VPB)は、ベトナムの大手の民間銀行です。1993年に設立され、2017年8月17日にホーチミン証券取引所へ上場しました。国が株を持たない民間の銀行で、消費者向けの小口融資を手がける子会社FEクレジットを育て、業績を拡大した経緯があります。2026年6月末には連結の総資産が1,500兆ドン≈ 約9.1兆円を超え、時価総額はベトナムの上場企業で8位です。
株価は上場した2017年から約3.66倍になりました。直近1年は2.5%下げていますが、2年では55.9%高です。2026年上期の税引前利益は18兆8,800億ドン≈ 約1,100億円で過去最高、貸出の伸びも25%近くありました。一方で、消費者向けの小口融資を多く抱えるぶん貸し倒れが出やすく、連結の不良債権比率は3%近くで推移しています。
PERは7.5倍、配当は直近1年で1株500ドン≈ 約3円です。外国人が持てる上限は銀行として30%ですが、VPバンクは経営の苦しかったGPバンクを引き受けており、2025年5月19日からの新しい決まりでは、こうした銀行にかぎって上限が49%まで認められています。
一番の大株主は、日本企業の三井住友銀行(SMBC)で15.00%です。2023年3月に合意し、同年10月に約35兆8,900億ドン(発行時のレートで約2,190億円)を投じて戦略投資家として入りました。日本の銀行によるベトナム向けの投資では過去最大です。
このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。
VPバンクの株価チャート
ベトナム時間 2026年10月17日 12時 終値の時点で、VPバンク(VPB)の株価は24,500ドン(前日比 +0.20%)、時価総額は245 兆ドン(日本円で約 1.49 兆円)で、ベトナムの上場企業の中で5位です。PER(株価収益率)は8.2倍、配当利回りは1.6%(直近1年の現金配当 1株500ドン)。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・銀行)、上場は2017年8月17日、確認できる最初の現金配当は2022年度です。
そのあとの株式配当で増えた株数にそろえて計算
VPバンク株のパフォーマンス
VPバンクの配当の推移
| 対象年度 | 配当金 | 配当(株)もしくは権利 | 配当落ち日 | 権利確定日 | 配当がもらえる日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | なし | 株式配当※1 100株につき 26.04株※2 | 2026年9月24日 | 2026年9月25日 | 非公表 |
| 2025年 | 1株あたり 500 ドン(約3円) | なし | 2026年5月15日 | 2026年5月18日 | 2026年5月25日 |
| 2024年 | 1株あたり 500 ドン(約3円) | なし | 2025年5月15日 | 2025年5月16日 | 2025年5月23日 |
| 2023年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2024年5月22日 | 2024年5月23日 | 2024年5月31日 |
| 2022年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2023年11月9日 | 2023年11月10日 | 2023年11月20日 |
| 2022年 | なし | 株式賞与※1 100株につき 50株※2 | 2022年9月28日 | 2022年9月29日 | 非公表 |
| 2021年 | なし | 株式配当※1 100株につき 62.15株※2 / 株式賞与※1 100株につき 17.85株※2 | 2021年10月7日 | 2021年10月8日 | 非公表 |
| 2017年 | なし | 株式配当※1 100株につき 30.22株※2 / 株式賞与※1 100株につき 31.60株※2 | 2018年6月18日 | 2018年6月19日 | 非公表 |
VPバンク株配当|注目の話題
株式配当で資本金を100兆ドンへ。ベトナムの金融機関で初めての水準
VPバンクは2026年5月、株主へ新しい株を無償で配ることを決めました。割合は100株につき26.04株、発行するのは約20億6,000万株です。権利がもらえるかどうかの区切りとなる配当落ち日は2026年9月24日、権利確定日は9月25日です。
原資は利益ではなく、これまでに積み上げた資本です。株式発行差金から15兆6,110億ドン、資本準備金から5兆500億ドンを振り替えます。この形は株式賞与と呼ばれ、利益を配る株式配当とは出どころが違います。これで資本金は79兆3,390億ドンから100兆ドン(1円=約166ドンでおよそ6,000億円)になります。ベトナム通信社(VietnamPlus)は、資本金が100兆ドンを超えるのはベトナムの金融機関で初めてだと伝えています。計画されている増資がすべて終わると106兆2,440億ドンになります。
現金の配当は、これとは別に出ています。2025年度は1株500ドンで、配当落ち日は2026年5月15日でした。2022年度と2023年度は1株1,000ドンです。
※ 株でもらう配当も株式賞与も、持っている株数が増えるかわりに1株あたりの値段が下がります。制度や予定は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:ベトナム通信社(VietnamPlus)2026年5月23日/取引所に開示された権利・配当のお知らせ
VPバンクの株主
| 株主 | 区分 | 持ち株比率 |
|---|---|---|
| 日本資本三井住友銀行(SMBC)Sumitomo Mitsui Banking Corporation | 法人 | 15.00% |
| Diera Corp Joint Stock Company | 法人 | 4.40% |
| Ngo Chi Dung取締役会長 | 個人 | 4.14% |
| Hoang Anh Minh | 個人 | 4.12% |
| Vu Thi Quyen | 個人 | 4.11% |
| Tran Ngoc Lan | 個人 | 3.91% |
| Tran Ngoc Trung | 個人 | 3.85% |
| Kim Ngoc Cam Ly | 個人 | 3.61% |
| Ly Thi Thu Ha | 個人 | 3.56% |
| Le Viet Anh | 個人 | 3.53% |
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
VPバンク株主|注目の話題
三井住友銀行のVPバンク出資は、日本の銀行のベトナム向けで過去最大。10年遅れの参入で、持ち株の評価額は投資額を下回ったまま
三井住友銀行がVPバンクの株15%を買うと発表したのは2023年3月でした。ただし実際に株が発行されたのは同じ年の10月20日です。代金の1割は合意の直後に預け入れ、残りは発行が終わってから払い込まれました。1株30,159ドンで11億9,000万株、35兆8,900億ドン。株が発行された日のレート(1円=約164ドン)で約2,190億円にあたります。日本の銀行によるベトナム向け投資では過去最大です。
現在の株価は28,000ドン。買ったときの30,159ドンから約7%下がっています。為替は株が発行された2023年10月が1円=約164ドン、いまも約165ドンでほとんど動いていないので、円で見ても同じです。2,190億円で買ったものが、いまは約2,020億円。8%ほどの含み損という状態です。
配当は直近1年で1株500ドン。年約36億円が入ってきます。
みずほ(2011年)のベトコムバンク(VCB)や三菱UFJ(2012年)のヴィエティンバンク(CTG)と比べると、見劣りしますが、買った時期がみずほや三菱UFJよりも10年以上あとで、しかも株式配当による株数の増加がまだ効いていないのが理由です。ベトナムの銀行株は、株価そのものより「株数が増えていく」ことで持ち分が増えてきました。三井住友銀行が入ったあとで初めての株式配当は、2026年9月24日が配当落ち日です(100株につき26.04株)。
※ 株価と為替は毎時更新しているので、上の金額もそのつど変わります(2026年9月22日時点)。公表資料からの概算です。投資助言ではありません。
出典:三井住友フィナンシャルグループ 2023年3月27日発表/VPバンク 2023年10月20日発表(私募増資の完了)/hsx.vn(2026年9月22日時点)/Wise(為替の過去レート)
外国の銀行は、1つの銀行に20%までしか出資できない
ベトナムでは、銀行(信用機関)の株式について外国人の持ち分に上限があります。外国の個人は5%、普通の外国の会社・ファンドは15%、戦略投資家として認められた外国の金融機関でも20%まで。外国資本を合わせても30%までと決められています。日本の3大メガバンクが、それぞれ別のベトナムの銀行に出資しているのは、この上限があるためです。1行に20%までしか入れないので、それ以上ベトナムの銀行業に投資をしたければ、別の銀行を買うしかありません。
この20%は銀行の決まりで、業種ごとに別の上限があります。49%・50%・100%と分かれていて、証券会社や、ビール・乳製品・合成繊維といった製造業では100%外国資本の株主も認められています(SSI証券・サイゴンビール・ビナミルク・センチュリー合成繊維は、いずれも上限100%)。一方でFPTは49%、ペトロリメックスは石油の規制で20%です。
※ 制度は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:2024年信用機関法/政令01/2014/政令69/2025/通達36/2014/ホーチミン証券取引所の外国人保有比率の上限(2026年9月16日に取得)
経営難の銀行を引き受けた銀行だけ、外国人の上限が49%になった
ベトナムの銀行は、外国人がまとめて持てる株式が30%までと決められています。2025年5月19日に施行された政令69/2025/ND-CPは、この上限を一部の銀行にかぎって49%まで引き上げました。対象は、経営難の銀行を国の決定で引き受けた銀行です。
名前が挙がっているのは、軍隊商業銀行(MB)、HDバンク、そしてVPバンクの3行です。VPバンクは2025年1月に経営難のGPバンクを引き受けたからです。
ただし、上限がひとりでに変わるわけではありません。取引所に登録されている外国人の上限は、2026年9月16日に確認した時点でもVPバンクは30%のままです。実際の外国人の保有は22.85%(2026年6月30日公表)で、上限まで7.15%あります。
※ 制度は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:政令69/2025/ND-CP(2025年5月19日施行)/ホーチミン証券取引所の外国人保有比率の上限(2026年9月16日に取得)
VPバンクの子会社、保有株式
VPバンクが持っているのは子会社5社で、下の表がその全部です(2025年12月31日現在)。監査済み連結財務諸表の注記1に、関連会社の記載はありません。
株式の50%超を持つ会社を子会社、20〜50%を関連会社としています。20%未満はその他の出資です。ここでは事業の中心になっている代表的な会社と、上場している会社への出資を、上場しているものを先に、持ち株比率の高い順に並べました。
| 会社名(コード) | 区分 | 何の会社か | 持ち株比率 | 上場市場 |
|---|---|---|---|---|
| VPバンク証券(VPX) | 子会社 | 証券会社 | 79.96% | ホーチミン |
| GPバンク | 子会社 | 銀行(経営再建のため引き受け) | 100% | 非上場 |
| VPバンク資産管理(AMC) | 子会社 | 債権の管理・回収 | 100% | 非上場 |
| OPES損害保険 | 子会社 | 損害保険(自動車・医療など) | 89.71% | 非上場 |
| VPバンクSMBCファイナンス(FEクレジット) | 子会社 | 消費者向けの小口融資 | 50% | 非上場 |
※ 持ち株比率は、VPバンクが公表した2025年12月期の監査済み連結財務諸表(注記1「銀行の概要」)に載っている数字です。
※ OPES損害保険は、2025年2月の増資でVPバンクの持ち分が99.42%になりましたが、同年10月に一部の株をVPバンク証券へ渡したため、VPバンクが直接持つのは89.71%になりました。
※ FEクレジット(VPバンクSMBCファイナンス)は、2021年に日本企業の三井住友銀行グループへ49%を売っており、残りをVPバンクが持っています。
※ GPバンクは2025年1月に国の決定でVPバンクが引き受けた銀行で、同年9月に商号を「キーグエン・ティンヴオン商業銀行(Kỷ Nguyên Thịnh Vượng=繁栄の時代)」へ変えています。2024年信用機関法の第185条により、経営難の銀行を強制移管で引き受けた銀行は、承認された移管計画を実行している間、その銀行を連結決算に含めなくてよく、連結の自己資本比率を計算するときにも外してよいと決められています。このため2025年12月期の連結決算にはまだ含まれていません。計画をやり終えた時点で普通の連結の決まりに戻りますが、計画の期間は公表されていません。
VPバンクグループ|注目の話題
100%持っているのに、連結決算に入らないGPバンク
VPバンクは2025年1月、国の決定で経営難のGPバンクを引き受けました。持ち分は100%です。2025年9月には商号を「キーグエン・ティンヴオン商業銀行(Kỷ Nguyên Thịnh Vượng=繁栄の時代)」へ変えています。
通常、100%持っている会社は親会社の連結決算に入ります。しかし、GPバンクは入っていません。2024年信用機関法の第185条が、強制移管を引き受けた銀行の権利として、承認された移管計画を実行しているあいだは、その銀行の財務諸表を連結しなくてよく、連結の自己資本比率を計算するときにも外してよいと定めているためです。引き受けた側の負担を軽くするための決まりです。
GPバンクは別の法人として、これまでどおり一人有限責任の商業銀行の形で営業を続けます。計画をやり終えた時点で、通常の連結の決まりに戻ります。計画の期間は公表されていません。同じ形は、建設銀行を引き受けたベトコムバンク、MB、HDバンクにもあります。
※ 制度は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:2024年信用機関法 第185条/VPバンクの2025年12月期 監査済み連結財務諸表 注記1
VPバンクと同じ業種・近い業種の銘柄
ベトナムオオヤで紹介している個別銘柄のページです。株価は毎時更新しています。
◆ PER は直近12ヶ月(TTM)の1株当たり利益と「更新日時」の株価から算出。配当利回り は直近1年に権利が確定した現金配当の合計 ÷ 「更新日時」の株価。そのあとに株式配当があった銘柄は、株数が増えた分をそろえて計算しています(表に出している配当金は、実際に払われた1株あたりの金額のままです)。配当の推移 とその下の表(テーブル)は、取引所とベトナム証券保管振替機構(VSD)に開示された権利・配当のお知らせ(対象年度ベース)を、公開データから受け取っています。棒グラフは現金配当のみ、その下の表(テーブル)には株式配当・新株を買う権利も載せています。パフォーマンス は各期間前の終値と直近終値の比較です。
◆ 当ウェブサイトの数値について、株式配当や株式分割があった銘柄は、過去の株価をさかのぼって調整しています。 ベトナム企業は現金ではなく、株式で配当を出すことも多く、調整していない株価をそのまま見ると、株数が増えた分だけ値下がりしたように見えてしまうからです。当ウェブサイトの騰落率は、株数の増加を含めた、株主から見た値動きとなり、パフォーマンスについても実情により近づけた数値となります。
◆ 株主 は、取引所と各社が開示した大株主リストと所有構造(国有・外国・その他)を、公開データから掲載しています。日本の企業・金融機関が大株主に入っているときは「日本資本」の印を付けています。
◆ 為替(円換算に使うレート)は取引所の開示ではありません。公開されている為替レートのサービス(open.er-api.com)から1時間ごとに受け取った参考値で、銀行や両替所の実際のレートとは異なります。
◆ データの出どころと集め方は、ベトナムオオヤ式 ベトナム株式銘柄分析ページにくわしく書いています。
