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会社の概要(2026年9月27日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月27日時点のレート(1円=165.15ドン)で計算した目安です。ペトロリメックス(PLX)は、ベトナム最大の石油製品の卸・小売会社です。全国のガソリンスタンドのおよそ半分にあたる約5,500か所を直営と特約店で展開しています。燃料の国内シェアは約5割。潤滑油・アスファルト・LPG・輸送・保険なども手がけています。
株式の75.87%はベトナム財務省が持ち、日本企業のENEOSが13.08%を保有する戦略投資家です。ENEOSとは、2016年の出資以来、給油所の収益改善や物流の効率化で協力が続いており、2025年11月には、東京で7回目となるENEOSとペトロリメックスの役員会議が開かれました。ENEOSの山口敦治(Yamaguchi Atsuji)社長と、ペトロリメックスのファム・ヴァン・タイン(Pham Van Thanh)会長が出席しています。
2026年は原油の値動きに振り回された年でした。3月に中東情勢でディーゼル価格が1バレル292ドルまで急騰し、在庫の評価損で第1四半期は7,630億ドン≈ 約46億円の最終赤字。4月28日には株価がストップ安になりました。ところが第2四半期はその評価損の戻りで純利益2.81兆ドン≈ 約170億円と一転し、上期は増益で着地しています。PERは14倍前後ですが、この乱高下を含んだ数字である点には注意が要ります(2026年9月時点)。
燃料そのものも変わりました。2026年6月1日から、エタノールを10%混ぜた「E10」が、それまでの鉱物油のRON95に代わって全国で売られています(オクタン価95は同じ。エタノール5%のE5 RON92は2030年末まで併売)。国産エタノールでまかなえるのは需要の4〜5割で、残りは輸入となり、エタノールの調達・混合・貯蔵の手間が増えます。
もうひとつ、2026年4月には国の持ち分が多すぎて「公開会社」の要件(少数株主が10%以上)を満たしていないと公表しましたが、8〜9月に自己株式約2,330万株を市場で売り、少数株主の持ち分が11.05%になって要件を満たしました。2026年8月には国の持ち分を50〜65%まで下げる方針も決まっています(時期は未定。詳しくは「株主」の注目の話題へ)。
このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。
ペトロリメックスの株価チャート
ベトナム時間 2026年10月7日 15時 現在の時点で、ペトロリメックス(PLX)の株価は36,200ドン(前日比 +0.00%)、時価総額は46.0 兆ドン(日本円で約 2,797 億円)です。PER(株価収益率)は14.3倍、配当利回りは3.3%(直近1年の現金配当 1株1,200ドン)。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・石油流通)、上場は2017年4月21日、確認できる最初の現金配当は2016年度です。
ペトロリメックス株のパフォーマンス
ペトロリメックス株|注目の話題
2026年1〜3月に株価が91%上がり、3月4日の高値から7月には53%下がった
ペトロリメックスの株価は、2026年1月5日の35,045ドンから3月4日の67,097ドンまで、2か月で91%上がりました。1月には上限値(ストップ高)が7回(1月6日・7日・13日・14日・15日・19日・27日)あり、3月2日・3日にも2日続けて上限値を付けています。この間、中東情勢で原油と石油製品の価格が急に上がり、ディーゼルは3月に1バレル292ドルまで上がりました(2026年4月24日の株主総会での会社の説明)。
3月5日からは反対に下限値(ストップ安)が続き、3月5日・9日・10日・13日・20日の5回で、3月20日の終値は41,320ドンと、高値から12営業日で38%下がりました。4月28日にも下限値を付け、7月21日には1年で一番安い31,521ドンとなり、高値からは53%の下落です。
その後は8月7日・18日に上限値を付けるなど戻す日もあり、2026年9月25日の終値は35,000ドンです。1年前(2025年9月26日、33,597ドン)と比べると4%高い水準です。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock(配当の権利落ちを調整した終値、2026年9月25日まで)/Vietstock 2026年4月24日(株主総会)
2026年上期は第1四半期の赤字を第2四半期で取り返し、純利益は前年同期比46%増
2026年第1四半期(1〜3月)は、原油の急騰と急落で在庫の評価損が出て、連結の純利益は6,625億ドンの赤字(親会社株主に帰属する分は7,630億ドンの赤字)でした。「親会社株主に帰属する」利益とは、子会社も含めたグループ全体の利益から、ペトロリメックスガスやペトロリメックス化学などの子会社に出資しているほかの株主の取り分を引いた、ペトロリメックスの株主のものになる利益のことです。株主総会では、石油販売の部門だけで1兆ドン超の赤字だったと説明しています。
第2四半期(4〜6月)は、売上高136兆2,530億ドン(2026年7月30日のレート、1円=161.29ドンで約8,450億円)、税引前利益3兆3,640億ドン(同じレートで約209億円)、純利益3兆450億ドン(約189億円)でした。前年の第2四半期の純利益1兆4,240億ドンと比べて114%増です。
この結果、上期(1〜6月)の売上高は234兆9,770億ドン(同じレートで約1兆4,570億円、前年同期比63%増)、純利益は2兆3,820億ドン(約148億円、前年同期比46%増)となりました。親会社株主に帰属する純利益は2兆460億ドン(約127億円、前年同期比36%増)です。会社は上期の増益について、航空燃料・潤滑油・アスファルトなど子会社の利益が伸びたことを挙げ、親会社単体では原油価格の乱高下で純利益が43%減ったと説明しています(2026年9月3日の説明文書)。
※ 投資助言ではありません。
出典:ペトロリメックス 2026年第2四半期の連結財務諸表(2026年7月30日)/ベトナムネット 2026年9月3日/Vietstock 2026年4月24日(株主総会)。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
2026年の会社計画は、売上高が過去最高の315兆ドン、税引前利益は7%減
2026年4月24日の株主総会で、2026年の計画が承認されました。連結の売上高は315兆ドン(2026年4月24日のレート、1円=165.21ドンで約1兆9,070億円、前年比2%増)で、達成すれば過去最高です。一方、税引前利益は3兆3,800億ドン(同じレートで約205億円、前年比7%減)と、減益の計画です。石油製品の販売量は1,944万m³・トン(前年比10%増)、配当は10%(1株1,000ドン)を予定しています。
2025年の実績は、売上高309兆8,750億ドン(同じレートで約1兆8,760億円、前年比25%増)、税引前利益3兆6,430億ドン(約220億円、前年比14%増)、販売量1,770万m³・トンでした。
会社は総会に向けた資料で、電気自動車(EV)の影響が「はっきり見え始めた」と初めて述べ、EVと環境に配慮した燃料の影響は2028〜2030年にもっと明らかになるとの見方を示しています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年4月24日/トイチェー 2026年4月5日/vietnambiz 2026年4月。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ペトロリメックスの配当の推移
| 対象年度 | 配当金 | 配当(株)もしくは権利 | 配当落ち日 | 権利確定日 | 配当がもらえる日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | 1株あたり 1,200 ドン(約7円) | なし | 2026年8月4日 | 2026年8月5日 | 2026年8月20日 |
| 2024年 | 1株あたり 1,200 ドン(約7円) | なし | 2025年6月10日 | 2025年6月11日 | 2025年6月24日 |
| 2023年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2024年5月14日 | 2024年5月15日 | 2024年5月28日 |
| 2022年 | 1株あたり 700 ドン(約4円) | なし | 2023年9月21日 | 2023年9月22日 | 2023年10月10日 |
| 2021年 | 1株あたり 1,200 ドン(約7円) | なし | 2022年11月9日 | 2022年11月10日 | 2022年11月29日 |
| 2020年 | 1株あたり 1,200 ドン(約7円) | なし | 2021年6月23日 | 2021年6月24日 | 2021年7月6日 |
| 2019年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2020年9月3日 | 2020年9月4日 | 2020年9月22日 |
| 2019年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2020年3月30日 | 2020年3月31日 | 2020年4月27日 |
| 2018年 | 1株あたり 2,600 ドン(約16円) | なし | 2019年5月30日 | 2019年5月31日 | 2019年7月23日 |
| 2017年 | 1株あたり 3,000 ドン(約18円) | なし | 2018年6月25日 | 2018年6月26日 | 2018年7月24日 |
| 2016年 | 1株あたり 3,224 ドン(約20円) | なし | 2017年7月20日 | 2017年7月21日 | 2017年8月24日 |
ペトロリメックス株配当|注目の話題
2025年度の配当は1株1,200ドン。2026年8月20日に約1兆5,250億ドンを支払った
2025年度の配当は現金で額面の12%、1株あたり1,200ドン(2026年8月20日のレート、1円=165.33ドンで約7.3円)です。権利落ちは2026年8月4日、権利確定は8月5日、支払いは8月20日でした。支払いの総額は約1兆5,250億ドン(同じレートで約92億円)で、そのうち75.87%を持つ財務省に約1兆1,570億ドン(約70億円)、13.08%を持つENEOSに約1,990億ドン(約12億円)が渡ることになります。
2026年度の配当は10%(1株1,000ドン)の計画です(2026年4月24日の株主総会)。
※ 投資助言ではありません。
出典:vietnambiz 2026年7月22日/Vietstock 2026年4月24日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ペトロリメックスの株主
| 株主 | 区分 | 持ち株比率 |
|---|---|---|
| ベトナム財務省Ministry Of Finance | 法人 | 75.87% |
| 日本資本ENEOS(ベトナム)Eneos Vietnam Company Limited | 法人 | 13.08% |
| Vietnam Petroleum Group Trade Union | 法人 | 0.39% |
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
ペトロリメックス株主|注目の話題
「公開会社」の条件を満たさず、自己株式約2,330万株を売却
ベトナムの証券法では、上場している公開会社は、大株主以外の100人以上の投資家が、議決権のある株式の10%以上を持っている必要があります。ペトロリメックスは2026年4月14日、大株主以外の株主(43,264人)の持ち分が9.4%で、この条件を満たしていないと公表しました。解消の期限は1年です。
ペトロリメックスは、持っていた自己株式約2,330万株(発行済み株式の1.8%)を市場で全部売ることにし、2026年8月26日から9月16日にかけて、1株平均36,252ドン(2026年9月16日のレート、1円=168.32ドンで約215円)で売り切りました。売却額は約8,440億ドン(同じレートで約50億円)です。
売却後の株主構成は、財務省75.9%、ENEOSベトナム13.1%、そのほかの株主11.05%となり、条件を満たしました。自己株式はなくなっています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年4月14日・2026年9月17日/nhipsongnhadat 2026年9月。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ENEOSは2016年の8%から13.08%へ買い増し。投資額約7兆7,000億ドンに対し、評価額と受け取った配当は合わせて約8兆3,000億ドン(概算)
日本のENEOS(当時のJX日鉱日石エネルギー)は、2016年に上場前のペトロリメックスの株式8%(約1億350万株)を約4兆ドン(当時のレートで約1億8,000万ドル)で取得し、戦略投資家になりました。ペトロリメックスは2017年4月21日にホーチミン証券取引所に上場しています。
その後も買い増しを続け、2020年8〜9月に1,300万株を買って9%に、2021年にはペトロリメックスの自己株式2,500万株を2回買い取りました。2回目(2021年3〜6月)は1株平均57,057ドン(2021年6月22日のレート、1円=208.60ドンで当時約274円)、合計約1兆4,260億ドン(同じレートで当時約68億円)です。2022年3月には、グループで持っていた株式をENEOSベトナム社に集め、1億6,920万株(13.08%)になりました。
2016年の出資以来、ENEOSは取締役を送り込み、給油所の運営や物流の効率化、燃料以外の新しい事業で協力が続いています。2026年8月の配当では、ENEOSベトナム社に約1,990億ドンが支払われることになります。
投資額とリターンの概算:ENEOSの投資額は、2016年の約4兆ドン、2020年の1,300万株(1株約51,000ドン、約6,600億ドン)、2021年の自己株式2回分(約1兆4,500億ドンと約1兆4,260億ドン)、そのほか約270万株(約1,500億ドンと仮定)を合わせて約7兆7,000億ドンと見られます。これに対して、持ち株1億6,920万株の評価額は、2026年9月25日の終値35,000ドンで約5兆9,200億ドン(今のレートで約359億円)です。受け取った配当は、2016年度分(2017年8月支払い)から2025年度分(2026年8月支払い)までの1株配当に、その時点の持ち株数をかけて合計すると約2兆4,000億ドン(今のレートで約146億円)になります。評価額と配当を合わせると約8兆3,300億ドンで、2016年5月の最初の出資から2026年9月25日までの約10年4か月で、投資額を約8%上回ることになります(ドン建て。1年あたりにすると1%未満)。株式だけでは約1兆8,000億ドンの評価損で、配当で補っている形です。
円建てでの概算:それぞれの時点の為替レートで円に換算すると、投資額は約370億円(2016年の約4兆ドンは1円=約205ドンで約195億円、2020〜2021年の買い増し分が約175億円)、受け取った配当は約125億円、今の評価額は約359億円(1円=165.15ドン)です。評価額と配当を合わせた約484億円は、投資額を約31%上回ることになります(1年あたりにすると約3%)。ドン建ての8%より大きいのは、この10年で円がドンに対して約2割安くなった(1円=約205ドン→165ドン)ためです。
※ 投資額のうち2020年の買値と約270万株分は、報道と当時の株価からの推定です。配当は税引き前で、ENEOSが受け取ったと公表した額ではありません。
※ 円換算は、2020年以降はベトコムバンクの公表レート、2016〜2019年は当時のドル相場から求めた概算(1円=205〜215ドン)です。
※ 投資助言ではありません。
出典:ベトナム石油協会(VINPA)/baodautu 2020年9月・2022年3月25日/VnEconomy 2021年6月20日/vietnambiz 2021年5月18日・2026年7月22日/配当はペトロリメックスの各年度の1株配当(Vietstock)から計算。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
国の持ち分を50〜65%へ下げる決定。証券会社は実際の売却を2027〜2028年とみている
政府は2026年8月5日の決定40/2026で、石油製品の輸入で30%以上のシェアを持つ会社について、国の持ち分を50〜65%にする方針を定めました。ペトロリメックスの国の持ち分は75.87%(財務省)で、輸入のシェアはおよそ55%と見られ(ミレアセット証券の推計)、この対象になります。
ミレアセット証券は2026年8月14日のレポートで、大きな売却は方針の決定から実行まで数年かかることが多いとして、実際の売却は2027〜2028年になる可能性が高いとの見方を示しています。国の持ち分を50〜65%まで下げる場合、売り出される株式は1億3,800万〜3億2,900万株、金額にして約5兆〜12兆ドン(2026年8月14日のレート、1円=164.81ドンで約300億〜730億円)になるとの試算です。
※ 売却の時期は決まっていません。証券会社の見方です。
※ 投資助言ではありません。
出典:nguoiquansat 2026年8月14日(ミレアセット証券のレポート)/Vietstock 2026年8月9日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ペトロリメックスの子会社、保有株式
ベトナムの企業法では、株式の50%超を持つ会社を子会社としています。また会計の基準では、議決権の20%以上を持つ会社を、経営に大きな影響を与える関連会社として扱います。ただし財務諸表では、実際に経営を支配しているか(議決権や役員を選ぶ権利)で区分するため、持ち株比率と区分が合わないことがあります。子会社(間接)は、100%子会社を通じて持っているものです。ペトロリメックスは子会社が60社、共同支配企業が1社、関連会社が7社あり(2026年6月末)、子会社のうち34社は全国の地域ごとの石油販売会社(100%出資)です。ここでは上場している会社すべてと、事業の中心になっている代表的な会社を選び、上場しているものを先に、持ち株比率の高い順に並べました。
| 会社名(コード) | 区分 | 何の会社か | 持ち株比率 | 上場市場 |
|---|---|---|---|---|
| ペトロリメックス化学(PLC) | 子会社 | アスファルト・潤滑油・化学品 | 79.00% | ハノイ |
| ペトロリメックスガス(PGC) | 子会社 | LPG(プロパンガス)の販売 | 52.00% | ホーチミン |
| ヴィタコ(VTO) | 子会社(間接) | 石油製品のタンカー輸送 | 51.92% | ホーチミン |
| ヴィプコ(VIP) | 子会社(間接) | 石油製品のタンカー輸送 | 51.00% | ホーチミン |
| PJICO損害保険(PGI) | 関連会社 | 損害保険 | 40.95% | ホーチミン |
| ペトロリメックス水運総公社 | 子会社 | タンカー船隊の運営 | 100% | 非上場 |
| ヴァンフォン保税石油基地 | 子会社 | 保税の石油タンク基地 | 85.00% | 非上場 |
| ペトロリメックス航空燃料 | 子会社 | 空港での航空燃料の給油 | 59.00% | 非上場 |
| ペトロリメックス・シンガポール | 子会社 | 石油製品の輸入・取引(シンガポール) | 100% | 非上場 |
| ペトロリメックス・ラオス | 子会社 | ラオスでの石油製品の販売 | 100% | 非上場 |
| カストロールBP-ペトコ・ベトナム | 共同支配企業 | 潤滑油(カストロール) | 35.00% | 非上場 |
まぎらわしい会社ペトロリメックスは、かつてPGバンク(PGB)の株式40%を持つ筆頭株主でしたが、2023年4月にすべて売却しました。今は銀行を持っていません。古い資料や企業データには、今も40%を持っていると書かれていることがあるのでご注意ください。
海外企業とのつながり関連会社のPJICO損害保険(PGI)には、韓国のサムスン火災海上保険(Samsung Fire & Marine Insurance)が20.00%を出資しています。潤滑油のカストロールBP-ペトコ・ベトナムは、イギリスのBP(カストロール)との合弁会社で、財務諸表では共同支配企業として扱われています。
※ このほか、ペトロリメックスは全国の地域ごとの石油販売会社を34社、100%子会社として持っています(「ペトロリメックス◯◯(省名)」という会社です)。また、子会社のペトロリメックス化学とヴィプコが合わせて88.88%を持つVP石油輸送(VPA・UPCoM)もグループの上場企業です。
持ち株比率は、2025年12月末の監査済み連結財務諸表(付属資料1〜5)にある「所有比率と議決権比率」です。会社の数は2026年第2四半期の連結財務諸表によります。出典:ペトロリメックスの連結財務諸表(2025年・監査済み、2026年第2四半期)
ペトロリメックスグループ|注目の話題
ペトロリメックスが79%を持つPLC(ペトロリメックス化学)。新しい政令の外資への条件は、PLCに有利に働く規制
ベトナム政府が2026年9月3日に公布した政令342/2026/ND-CP(2026年10月18日施行)は、外資企業の物品売買と、それに関連する活動を定めたものです。外資の小売店が2店舗目以降を出すときの「経済需要テスト」を、条約の相手国の投資家について外したことで知られますが、品目ごとの決まりも置かれています。
その第9条4項cは、外資が潤滑油・グリース(石油を原料とするもの)の輸入と卸売をするための条件を定めています。次のどちらかを満たす必要があります。ひとつは、ベトナム国内で潤滑油・グリースを生産する事業の投資登録証明書を得ていること。もうひとつは、その油を使う機械・設備・物品を生産する事業の投資登録証明書を得ているか、それらをベトナムで販売することを認められていることです。つまり、輸入して売るだけ、という形では認められません。
ペトロリメックス(PLX)は、潤滑油を手がけるペトロリメックス化学(PLC)を79%持っています(2025年12月末の連結財務諸表)。PLCはハイフォンとホーチミン市に潤滑油の工場を持ち、国内で生産しています。政令342の条件は、国内に工場を持つ会社と、輸入して売るだけの外資との間に差をつける決まりになります。PLCは条件を課される側ではなく、PLCの競合となりうる新しい外資の参入が条件付きになるため、PLCには有利に働く規制となります。PLCの利益は、その79%がペトロリメックスの連結利益に入ります。なお、ペトロリメックスが35%を持つカストロールBP-ペトコも、国内で生産している合弁会社です。
※ 制度は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:政令342/2026/ND-CP 第9条4項c(2026年9月3日公布・2026年10月18日施行)/日本経済新聞 2026年9月17日
PLC(ペトロリメックス化学)の持ち分を79%から51〜60%へ下げる計画
ペトロリメックスは2026年4月のPLC(ペトロリメックス化学)の株主総会で、PLCが戦略投資家に新株を第三者割当で発行し、ペトロリメックスの持ち分を79%から51〜60%に下げる計画を示しました。最終的な比率は投資家との交渉で決まります。調達額は6,000億〜7,000億ドン(2026年4月19日のレート、1円=165.97ドンで約36億〜42億円)を見込み、PLCの本業に使う予定です。2026年6〜7月にホーチミン市で、場合によってはシンガポールやタイでも、投資家向けの説明会(ロードショー)を開くとしていました。
PLCは2025年にアスファルトで国内シェア30%を保ちましたが、利益が減ったため2025年度の配当はありません。2026年の税引前利益の計画は1,070億ドン(前年比56%増)です。
※ 2026年9月27日の時点で、新株の発行が完了したという公表は確認できていません。
※ 投資助言ではありません。
出典:vietnambiz 2026年4月18日/kinhtechungkhoan 2026年4月。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
EV充電と電池交換の新会社VGXを設立。ペトロリメックスの出資は35%
ペトロリメックスは2026年5月6日、スアンカウ・ホールディングス(Xuan Cau Holdings)、セレックス・モーターズ(Selex Motors)と共同で、「ベトナム・グリーンエネルギー・インフラ(VGX)」を設立しました。スアンカウ・ホールディングスは、ハノイのベトナムの民間企業グループ(2000年設立)で、イタリアのピアッジオ(ベスパ)のバイクをベトナムに持ち込んだ会社として知られ、今は不動産と太陽光発電が事業の柱です。セレックス・モーターズは、2018年にハノイで生まれたベトナムのスタートアップで、配達向けの電動バイクと電池交換所を手がけています。電池はサムスンSDI(韓国)と組んで作っています。資本金は1,000億ドン(2026年5月6日のレート、1円=168.91ドンで約6億円)で、ペトロリメックスの出資は350億ドン(同じレートで約2億円)、比率は35%です。
事業は電気自動車(EV)の充電と、電動バイクの電池交換です。まずハノイとホーチミン市の交通量の多い場所に充電・電池交換の拠点を作り、主要な幹線道路、そして全国へ広げる計画です。セレックス・モーターズは電池交換所を約120か所運営し、これまでに200万回以上の電池交換をしています。
ペトロリメックスのファム・ヴァン・タイン(Pham Van Thanh)会長は、2026年4月24日の株主総会で「電池とEVに関する新会社を5月初めに立ち上げる」と述べていました。
※ 投資助言ではありません。
出典:vietnambiz 2026年5月10日/VnEconomy 2026年5月/Vietstock 2026年4月24日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
PGバンクの株式40%を2023年4月に競売ですべて売却。約2兆5,680億ドンを得た
ペトロリメックスは、PGバンク(ペトロリメックス石油商業銀行、コードPGB)の筆頭株主で、株式の40%(1億2,000万株)を持っていましたが、2023年4月7日にホーチミン証券取引所で競売にかけ、全部を売却しました。
落札価格は1株平均21,400ドン(2023年4月7日のレート、1円=179.13ドンで当時約119円)で、売却額は約2兆5,680億ドン(同じレートで当時約143億円)でした。買い手は法人3社と個人1人です。取得時の投資額は約1兆780億ドン(同じレートで当時約60億円)で、売却で約1兆4,900億ドン(約83億円)の利益が出ました。
※ 投資助言ではありません。
出典:CafeF 2023年4月13日/VnEconomy 2023年3月。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
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