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会社の概要(2026年9月24日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月24日時点のレート(1円=164.35ドン)で計算した目安です。サイゴンビール(SAB)は、ベトナム国内で広く普及している「333」「サイゴン・スペシャル」といったブランドのビールで知られる、ベトナム最大級のビール会社です。前身は1875年にサイゴンで始まった醸造所で、2016年12月にホーチミン証券取引所へ上場しました。2017年にタイのタイ・ビバレッジ(ThaiBev)が買収し、いまもベトナム法人を通じて53.59%を持つ実質的な親会社です。ベトナム政府系の投資会社SCIC(国家資本投資公社)が36.00%を持っています。
株価は上場から10年近くたっても上場時とほぼ同じ水準(-0.2%)で、3年では-24.4%です。この間、2020年から飲酒運転の取り締まりが厳しくなり、ビールの特別消費税も2026年の65%から毎年5ポイントずつ上がって、2031年には90%になることが決まりました。
ただし、足元の業績は戻りつつあります。2026年上期の売上高は13兆3,450億ドン≈ 約810億円で前年同期比+6%、純利益は2兆3,520億ドン≈ 約140億円で前年同期比+18%。会社の説明では、2025年7月と2026年4〜5月の値上げ、原料の麦芽・米の値下がりで、粗利益率は34.2%から38.0%へ上がりました。手元の現金・預金は20兆7,400億ドン≈ 約1,260億円と総資産の65%を超え、借入は約3,670億ドンとごくわずかです。PERは11.8倍、配当利回りは11.4%(2026年9月24日 時点)。
外国人の保有は58.86%で、そのうち53.59%がタイ・ビバレッジのベトナム法人です。それ以外の外国人の保有は約5%です。ベトナム政府系の投資会社SCIC(国家資本投資公社)の36.00%は、国内の株主の持ち分です(2026年6月30日公表)。
このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。
サイゴンビールの株価チャート
ベトナム時間 2026年10月28日 15時 現在の時点で、サイゴンビール(SAB)の株価は42,900ドン(前日比 +0.23%)、時価総額は55.0 兆ドン(日本円で約 3,360 億円)です。PER(株価収益率)は11.5倍、配当利回りは11.7%(直近1年の現金配当 1株5,000ドン)。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・飲料)、上場は2016年12月6日、確認できる最初の現金配当は2016年度です。
サイゴンビール株のパフォーマンス
サイゴンビール株|注目の話題
サイゴンビールは、FTSEの組み入れ候補から外れた
ベトナム株は2026年9月21日、FTSEラッセルの世界株価指数に組み入れられました。対象の27銘柄(FTSE All-Cap)に、サイゴンビールは入っていません。
2026年5月には、SSI証券のレポートで、組み入れ候補の一覧からサイゴンビールを含む9銘柄が外れたことが伝えられました(SAB・DPM・HUT・DIG・EIB・DXG・PDR・FRT・KDC)。理由として挙げられたのは、売買の量(流動性)、市場で自由に売り買いされる株(浮動株)の割合、外国人が買える枠、取引のしやすさといったFTSEの基準で、銘柄ごとの理由は示されていません。
サイゴンビールは、タイ・ビバレッジのベトナム法人が53.59%、SCICが36.00%を持ち、2社で89.59%になります。この2社の株は市場で売り買いされることがほとんどないため、浮動株の割合は少なくなります。一方で、外国人の持ち株に上限はありません。外国資本100%が認められている上場会社です。
※ 指数への組み入れの有無は、株価の先行きを示すものではありません。投資助言ではありません。
出典:CafeF 2026年5月6日(SSI証券のレポート)/VnEconomy 2026年8月21日/取引所に開示された大株主
サイゴンビールの配当の推移
| 対象年度 | 配当金 | 配当(株)もしくは権利 | 配当落ち日 | 権利確定日 | 配当がもらえる日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | 1株あたり 3,000 ドン(約18円) | なし | 2026年7月28日 | 2026年7月29日 | 2026年8月28日 |
| 2025年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2026年1月12日 | 2026年1月13日 | 2026年2月12日 |
| 2024年 | 1株あたり 3,000 ドン(約18円) | なし | 2025年6月30日 | 2025年7月1日 | 2025年7月31日 |
| 2024年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2024年12月26日 | 2024年12月27日 | 2025年1月23日 |
| 2023年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2024年7月5日 | 2024年7月8日 | 2024年7月31日 |
| 2023年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2024年1月4日 | 2024年1月5日 | 2024年2月7日 |
| 2023年 | なし | 株式賞与※1 100株につき 100株※2 | 2023年9月14日 | 2023年9月15日 | 非公表 |
| 2022年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2023年6月9日 | 2023年6月12日 | 2023年7月7日 |
| 2022年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2023年3月2日 | 2023年3月3日 | 2023年3月24日 |
| 2022年 | 1株あたり 2,500 ドン(約15円) | なし | 2022年12月20日 | 2022年12月21日 | 2023年1月11日 |
| 2021年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2022年3月2日 | 2022年3月3日 | 2022年3月23日 |
| 2021年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2022年1月7日 | 2022年1月10日 | 2022年1月27日 |
| 2020年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2021年3月2日 | 2021年3月3日 | 2021年3月26日 |
| 2020年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2020年11月30日 | 2020年12月1日 | 2020年12月18日 |
| 2019年 | 1株あたり 3,500 ドン(約21円) | なし | 2020年2月13日 | 2020年2月14日 | 2020年3月9日 |
| 2018年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2019年9月5日 | 2019年9月6日 | 2019年9月27日 |
| 2018年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2018年11月26日 | 2018年11月27日 | 2018年12月12日 |
| 2018年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2018年10月16日 | 2018年10月17日 | 2018年10月31日 |
| 2017年 | 1株あたり 3,500 ドン(約21円) | なし | 2018年1月15日 | 2018年1月16日 | 2018年1月23日 |
| 2016年 | 1株あたり 3,000 ドン(約18円) | なし | 2016年12月26日 | 2016年12月27日 | 2017年1月10日 |
サイゴンビール株配当|注目の話題
高い配当利回りは維持。2025年度も現金配当は額面の50%
サイゴンビールは、配当利回りが高い銘柄です。2026年9月24日の株価44,050ドンに対し、直近1年の現金配当は1株5,000ドンで、配当利回りは11.4%になります。
サイゴンビールは2025年度の配当として、1株あたり合わせて5,000ドン(額面10,000ドンの50%)を現金で出しました。1回目は2,000ドンで2026年2月12日、2回目は3,000ドンで2026年8月28日に支払われています。2回目の総額は約3兆8,400億ドン(2026年8月28日のレート、1円=163.85ドンで当時約234億円)です。
大株主の持ち株比率から計算すると、この2回目のうち約2兆600億ドンがタイ・ビバレッジのベトナム法人へ、約1兆3,800億ドンがSCICへ届きます。2社で配当の約9割を受け取る形です。
2026年の株主総会資料では、2026年度も額面の50%(1株5,000ドン)の配当を続ける計画が示されています。
※ 配当の計画は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:CafeF 2026年4月28日/Người Đưa Tin 2026年4月2日/取引所に開示された権利のお知らせ/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
サイゴンビールの株主
| 株主 | 区分 | 持ち株比率 |
|---|---|---|
| Vietnam Beverage Company Limited | 法人 | 53.59% |
| 国家資本投資公社(SCIC)State Capital Investment Corporation | 法人 | 36.00% |
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
サイゴンビール株主|注目の話題
タイ・ビバレッジが約48億ドルで買った株は、いま4分の1ほどの価値
タイの飲料大手タイ・ビバレッジ(ThaiBev)は2017年12月、ベトナム政府が売りに出したサイゴンビール株の53.59%を、ベトナム法人のベトナム・ビバレッジを通じて1株320,000ドンで買いました。総額は約110兆ドン(当時約48億ドル)でした。
その後、株式配当で株数は2倍になりましたが、2026年9月24日の株価44,050ドンで計算すると、いまの持ち分の価値は約30兆3,000億ドン(2026年9月24日のレート、1円=164.35ドンで約1,840億円)です。買ったときの約4分の1にあたります。
一方で、配当は受け取っています。2025年12月までに受け取った配当は約15兆5,000億ドン(約5億9,000万ドル)で、2026年の2月と8月の2回で約3兆4,400億ドンを受け取りました。合わせると約18兆9,000億ドンです。
いまの持ち分の価値(約30兆3,000億ドン)と受け取った配当(約18兆9,000億ドン)を合わせると約49兆2,000億ドン(2026年9月24日のレート、1円=164.35ドンで約3,000億円)で、投資額の約110兆ドンに対して約45%です。内訳は、持ち分の価値が投資額の約28%、受け取った配当が約17%です。
配当を含めた実質の価値は投資額の約45%にまで下がっていますが、タイ・ビバレッジは2020年5月、ベトナムの事業を売るという観測を否定し、ベトナムを中核の市場と説明しています。
※ 投資助言ではありません。
出典:VietNamNet 2025年12月(含み損と受け取った配当)/VietNamNet 2020年6月1日(タイ・ビバレッジの説明)/取引所に開示された大株主
サイゴンビールの子会社、保有株式
株式の50%超を持つ会社を子会社、20〜50%を関連会社としています。20%未満はその他の出資です。サイゴンビールは子会社が30社、関連会社が13社あり、ほかに他社と共同で経営する合弁会社が5社あります(2026年6月末)。全国の醸造所や販売会社が大半です。ここでは上場している会社すべてと、事業の中心になっている代表的な会社を選び、上場しているものを先に、持ち株比率の高い順に並べました。
| 会社名(コード) | 区分 | 何の会社か | 持ち株比率 | 上場市場 |
|---|---|---|---|---|
| サイゴンビール西部(WSB) | 子会社 | ビール製造(メコンデルタ) | 86.32% | UPCoM |
| サビベコ(SBB) | 子会社 | ビールの製造・受託醸造 | 65.00% | UPCoM |
| チュオンズオン清涼飲料(SCD) | 子会社 | ソーダなどの清涼飲料 | 62.06% | UPCoM |
| サイゴンビール中部(SMB) | 関連会社 | ビール製造(中部) | 32.40% | ホーチミン |
| サイゴンビール・フート(BSP) | 関連会社 | ビール製造(フート省) | 30.84% | UPCoM |
| サイゴンビール商業 | 子会社 | 全国での卸売・販売 | 100% | 非上場 |
| ビンタイ酒(Binh Tay) | 子会社 | 蒸留酒の製造 | 93.32% | 非上場 |
| サイゴンビール・ソンラム | 子会社 | ビール製造(ゲアン省) | 68.78% | 非上場 |
| サンミゲル・ヤマムラ・フート包装 | 合弁会社 | 瓶の王冠(金属のふた)の製造 | 35.00% | 非上場 |
| クラウン・サイゴン(Crown) | 合弁会社 | 飲料缶の製造 | 30.00% | 非上場 |
日本とのつながりサイゴンビールは、ビール瓶の王冠(金属のふた)を作るサンミゲル・ヤマムラ・フート包装に35.00%を出資しています。この会社は、フィリピンのサンミゲル(San Miguel)と日本企業の日本山村硝子(Nihon Yamamura Glass)の合弁会社サンミゲル・ヤマムラ・パッケージング(本社:フィリピン)の系列で、ベトナムのホーチミン市にあります(1996年設立、出資の65%はフィリピン側)。ビールの中身だけでなく、王冠や缶を作る会社にも出資しているのがサイゴンビールの特徴です。
まぎらわしい会社社名に「サイゴンビール(Bia Sài Gòn)」が入る子会社・関連会社が、ベトナム各地に30社以上あります。これは各地の醸造所や販売会社で、サイゴンビール本体とは別の会社です。持ち株比率も10%台から100%までさまざまで、上場しているものもあれば非上場のものもあります。銘柄コードを確かめてから売買してください。
※ 上の表は、上場しているものすべてと、非上場のうち事業の中心になっているものです。
持ち株比率は、サイゴンビールの2026年6月30日時点の連結財務諸表(注記)の数字です。サビベコ(SBB)は、直接持つ59.63%に、子会社のビンタイ酒を通じた分を加えた数字です。出典:サイゴンビール 2026年上期の連結財務諸表(レビュー済み)
サイゴンビールグループ|注目の話題
上場している子会社・関連会社からも、配当が届く
サイゴンビールの子会社・関連会社にも、高い配当を出す会社があります。関連会社のサイゴンビール中部(SMB)は40%(1株4,000ドン)の現金配当を計画しており、総額約1,190億ドン(2026年9月24日のレート、1円=164.35ドンで約7億2,000万円)のうち、サイゴンビールには約390億ドン(同じレートで約2億4,000万円)が入る計算です。
子会社のサイゴンビール西部(WSB)は2025年度に50%(1株5,000ドン)を出し、総額約725億ドン(同じレートで約4億4,000万円)のうち、約625億ドン(約3億8,000万円)がサイゴンビールに入ります。2026年度も50%を続ける計画です。
ただ、この2社から受け取る配当を合わせても約1,000億ドン(約6億1,000万円)で、サイゴンビール本体の2025年の純利益(4兆5,730億ドン、約278億円)の約2%です。
※ 配当の計画は変わることがあります。投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年3月20日/Người Đưa Tin 2026年4月2日(2025年の純利益)
サビベコを子会社にした、約8,320億ドンの買い付け
サイゴンビールは2024年12月25日、公開買い付けでサビベコ(SBB)の株3,780万株(43.2%)を1株22,000ドンで買いました。支払った額は約8,320億ドン(2024年12月25日のレート、1円=161.40ドンで当時約52億円)です。
持ち分は16.4%から59.6%になり、サビベコは子会社になりました。子会社のビンタイ酒を通じた持ち分を含めると、2026年6月末のグループの持ち分は65.00%です(上の表の数字)。
サビベコは「サゴタ(Sagota)」ブランドのビールを作る会社で、醸造所6か所、年間6億リットル超の生産能力を持っています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2024年12月(公開買い付けの結果)/The Investor 2024年10月26日/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

サイゴンビールと同じ業種・近い業種の銘柄
ベトナムオオヤで紹介している個別銘柄のページです。株価は毎時更新しています。
◆ PER は直近12ヶ月(TTM)の1株当たり利益と「更新日時」の株価から算出。配当利回り は直近1年に権利が確定した現金配当の合計 ÷ 「更新日時」の株価。そのあとに株式配当があった銘柄は、株数が増えた分をそろえて計算しています(表に出している配当金は、実際に払われた1株あたりの金額のままです)。配当の推移 とその下の表(テーブル)は、取引所とベトナム証券保管振替機構(VSD)に開示された権利・配当のお知らせ(対象年度ベース)を、公開データから受け取っています。棒グラフは現金配当のみ、その下の表(テーブル)には株式配当・新株を買う権利も載せています。パフォーマンス は各期間前の終値と直近終値の比較です。
◆ 当ウェブサイトの数値について、株式配当や株式分割があった銘柄は、過去の株価をさかのぼって調整しています。 ベトナム企業は現金ではなく、株式で配当を出すことも多く、調整していない株価をそのまま見ると、株数が増えた分だけ値下がりしたように見えてしまうからです。当ウェブサイトの騰落率は、株数の増加を含めた、株主から見た値動きとなり、パフォーマンスについても実情により近づけた数値となります。
◆ 株主 は、取引所と各社が開示した大株主リストと所有構造(国有・外国・その他)を、公開データから掲載しています。日本の企業・金融機関が大株主に入っているときは「日本資本」の印を付けています。
◆ 為替(円換算に使うレート)は取引所の開示ではありません。公開されている為替レートのサービス(open.er-api.com)から1時間ごとに受け取った参考値で、銀行や両替所の実際のレートとは異なります。
◆ データの出どころと集め方は、ベトナムオオヤ式 ベトナム株式銘柄分析ページにくわしく書いています。
