VICビングループ230,000▼-0.86%VHMビンホームズ68,000▼-1.45%VCBベトコムバンク57,200▼-0.17%BIDBIDV34,500▼-0.29%VPBVPバンク23,400▲0.86%CTGヴィエティンバンク29,750▼-0.17%MBB軍隊商業銀行19,100▼-0.52%GASペトロベトナムガス78,400▼-1.13%HPGホアファットグループ20,350▼-0.73%VNMビナミルク58,000▼-0.68%MWGモバイルワールド76,900▲2.53%FPTFPTコーポレーション59,700▼-1.16%VJCベトジェットエア128,000▼-0.62%HVNベトナム航空20,200▲0.25%SSISSI証券19,650▼-0.51%SABサイゴンビール42,850▲0.71%VREビンコムリテール23,250▼-2.31%PLXペトロリメックス36,200±0.00%CMGCMCテクノロジー20,500▲0.49%PPCファーライ火力発電8,540▼-0.70%FMCサオタ食品33,150▼-0.15%STKセンチュリー合成繊維7,550▲1.34%VICビングループ230,000▼-0.86%VHMビンホームズ68,000▼-1.45%VCBベトコムバンク57,200▼-0.17%BIDBIDV34,500▼-0.29%VPBVPバンク23,400▲0.86%CTGヴィエティンバンク29,750▼-0.17%MBB軍隊商業銀行19,100▼-0.52%GASペトロベトナムガス78,400▼-1.13%HPGホアファットグループ20,350▼-0.73%VNMビナミルク58,000▼-0.68%MWGモバイルワールド76,900▲2.53%FPTFPTコーポレーション59,700▼-1.16%VJCベトジェットエア128,000▼-0.62%HVNベトナム航空20,200▲0.25%SSISSI証券19,650▼-0.51%SABサイゴンビール42,850▲0.71%VREビンコムリテール23,250▼-2.31%PLXペトロリメックス36,200±0.00%CMGCMCテクノロジー20,500▲0.49%PPCファーライ火力発電8,540▼-0.70%FMCサオタ食品33,150▼-0.15%STKセンチュリー合成繊維7,550▲1.34%

株価・増減の更新 2026年10月7日 15時

1ドル = 157.99 円1円 = 164.45 ドンベトナム時間 2026年10月7日 15時 現在

ビンコムリテール(VRE)|株価・配当・株主|リアルタイムチャート

個別銘柄一覧 →

ビンコムリテール(VRE)|株価・配当・株主|リアルタイムチャート
業種・不動産Vincom Retail Joint Stock Company

会社の概要(2026年9月27日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月27日時点のレート(1円=165.15ドン)で計算した目安です。ビンコムリテール(VRE)は、ベトナム最大の商業施設の運営会社です。「ビンコムセンター」「ビンコムメガモール」「ビンコムプラザ」「ビンコム+」の4つの形態で、全国34の省・市のうち31か所に91施設を持ちます(2026年8月に91店目が開業)。ユニクロや無印良品など、日本のブランドも多く入居しています。

2024年4月にビングループの傘下を離れ、今は持ち株会社のサドー(Sado Trading)が40.50%を持つ筆頭株主です。ビングループは18.37%の大株主として残り、施設の運営は引き続きビングループも受託しています。サドーがどのような会社で、誰が持っているのかは、「ビンコムリテールの株主」の注目の話題で説明しています。

2025年の純利益は6.45兆ドン≈ 約390億円と前年比57%増でしたが、うち1.9兆ドン≈ 約110億円は商業施設1件の譲渡益によるもので、これを除くと約11%増でした。2026年の会社計画は純利益5兆3,750億ドンで、この一時的な利益が無くなる分、2025年より17%少ない計画です。株価は1年で14%下げ、PERは7.7倍です(2026年9月27日)。

施設の運営そのものは上向いています。2026年上期の来場者は1億1,200万人(前年同期比+11.6%)、テナントの入居率は88.6%に改善し、上期だけで約140のブランドが新しく入りました。配当は7年ぶりに復活し、2025年度分として1株1,000ドン≈ 約6円を支払っています。

このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。

ビンコムリテールの株価チャート

ベトナム時間 2026年10月7日 15時 現在 23,250 ドン(約140円) ▼ -2.31%

ベトナム時間 2026年10月7日 15時 現在の時点で、ビンコムリテール(VRE)の株価は23,250ドン(前日比 -2.31%)、時価総額は52.8 兆ドン(日本円で約 3,213 億円)です。PER(株価収益率)は7.3倍、配当利回りは4.3%(直近1年の現金配当 1株1,000ドン)。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・不動産)、上場は2017年11月6日、確認できる最初の現金配当は2018年度です。

更新:2026年10月7日 15時(ベトナム時間)
時価総額
52.8 兆ドン
≈ 約 3,213 億円
第 39 位
ベトナム上場企業中(HOSE・HNX・UPCOM)
PER (株価収益率)
7.3 倍
1株利益:直近12ヶ月(TTM)
株価:ベトナム時間 2026年10月7日 15時 更新
配当利回り
4.3 %
直近1年 1,000ドン(約6円) / 株
外国人の保有
11.02 %
公表 2024年12月31日
上限49%・あと37.98%
2026年4〜6月期
前回発表 2026年7月29日
次は2026年7〜9月期で、10月30日ごろに発表の見込み(昨年の発表日からの予想)
出典:VN決算ナビ(国家証券委員会・HOSE・HNXへの提出書類から作成)

ビンコムリテール株のパフォーマンス

騰落率 %更新:2026年10月7日 15時(ベトナム時間)
3ヶ月
-14.0%
6ヶ月
-12.8%
1年
-31.2%
2年
+31.9%
3年
-12.3%
5年
-17.8%
上場から2017年11月6日
-25.1%
グラフは中央が 0%。右にのびるとプラス、左にのびるとマイナスです。
2017年11月6日の上場時から、株価は約0.75倍に下落(上場からの騰落率 -25.1%)

ビンコムリテール株|注目の話題

1年で高値から半値へ。ストップ高とストップ安を合わせて20回付けた、値動きの大きい1年

ビンコムリテールの株価は、2025年9月30日にストップ高を付けました。この日、100%子会社のビンコムリテール運営から4兆4,800億ドン(2025年9月30日のレート、1円=177.85ドンで約252億円)の配当を受け取ることを取締役会が決めた、と公表されています。10月6日にもストップ高を付け(ハノイのビンコムメガモール・オーシャンシティが開業した直後で、ビングループ系の株がそろって買われた日でもあります)、10月16日の41,914ドンまで、9月22日の27,814ドンから3週間で51%上がりました。

その後は下げ、2026年3月9日にストップ安、7月22日にはビングループ系の株がそろって急落した日(VN指数が62ポイント下落)に21,750ドン、7月28日には1年で一番安い21,300ドンを付けました。10月の高値からは49%の下落です。7月29日・30日は第2四半期の決算(純利益が前年同期比30%増)を受けて2日続けてストップ高となり、2026年9月25日の終値は24,500ドンです。1年前(2025年9月26日、28,393ドン)と比べると14%低い水準です。

この1年でストップ高は11回、ストップ安は9回あり、値動きの大きい銘柄でした。

※ 投資助言ではありません。

出典:Vietstock(配当の権利落ちを調整した終値、2026年9月25日まで)/Znews 2025年9月30日/CafeF 2025年10月6日/ベトナムネット 2026年7月22日/nguoiquansat 2026年7月30日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

2026年の会社計画は純利益5兆3,750億ドン。一時的な利益が無くなる分、2025年より17%少ない

2026年4月23日の株主総会で、2026年の計画が承認されました。売上高は10兆1,320億ドン(2026年4月23日のレート、1円=165.32ドンで約613億円、前年比16%増。うち賃貸とサービスが9兆7,190億ドン、不動産の譲渡が4,130億ドン)、純利益は5兆3,750億ドン(同じレートで約325億円)です。2025年の純利益6兆4,460億ドン(約390億円)には商業施設1件の譲渡益1兆8,910億ドンが含まれていました。会社はこの計画を、譲渡益を除いた前年の利益と比べて15%増と説明しています(譲渡益を含めた2025年の純利益と比べると17%少ない計画です)。

会社は総会で、2026年の賃料は最低5%の値上げを確保したと説明しました。運営している商業施設の床面積は190万m²で、計画中が160万m²、2030年以降に350万m²にする目標です。2026年の新規開業はビンコムプラザ・ダンフオン(ハノイ)の1か所、2027年に1〜2か所、大型の施設が交通インフラとともに形になる2028年を「新規開業の飛躍の年」と位置づけています。

このほか、ハイフォンのロイヤルアイランド(ヴーイエン)、モンカイ、ホーチミン市のカンゾーで、合わせて約13兆ドン(同じレートで約790億円)を投じる不動産の計画があり、販売は2027〜2028年に始める予定と説明しています。

※ 投資助言ではありません。

出典:vietnambiz 2026年4月22日/baophapluat 2026年4月23日/トイチェー 2026年4月23日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

ビンコムリテールの商業施設は、外資の小売店が経済需要テストなしで出せる場所として、新しい政令にも残った

ベトナム政府は2026年9月3日、外資企業の物品売買と、それに関連する活動を定める政令342/2026/ND-CPを公布しました。2026年10月18日に施行され、2018年から続いた政令09/2018/ND-CPを置き換えます。

変わったのは、2店舗目以降を出すときの「経済需要テスト(ENT)」です。これは、その土地の需要や既存の店への影響を審査する仕組みで、外資の小売業者が店を増やすたびに受ける必要がありました。新しい政令の第22条1項は、ベトナムが加盟する国際条約の相手国・地域の投資家を、この審査の対象から外しました。日本はCPTPPの加盟国です。

ただし審査そのものが無くなったわけではありません。条約の対象にならない投資家には引き続き適用されます。審査を受けない場合でも、土地・都市計画・投資・建設・消防・交通・環境衛生の各法令に合っていることは必要で、全国規模の小売網については公安省と国防省の意見を聴く手続きが新たに加わりました。許可を出す役所も、省の工商局から省の人民委員会へ移りました。

一方で、以前からあった決まりも残りました。商業センターの中にある500㎡未満の店舗は、コンビニ・ミニスーパー・スーパーでなければ、この審査が要りません。単独の店を出すより商業施設の中に入るほうが手続きが軽い、という構図は今回も変わっていません。

ビンコムリテール(VRE)はベトナム最大級の商業施設の運営会社です。なお2024年にビングループの子会社ではなくなり、今の筆頭株主はサドー貿易(40.50%)、ビングループは18.37%です。

※ 制度は変わることがあります。投資助言ではありません。

出典:政令342/2026/ND-CP(2026年9月3日公布・2026年10月18日施行)/VIETJO 2026年9月17日/日本経済新聞 2026年9月17日

2026年7月に会長がCEOへ。新会長は7月22日に取締役に入ったチャン・レー・フオン氏

2026年7月28日付で、チャン・マイ・ホア(Tran Mai Hoa)会長が会長を退き、CEO(最高経営責任者)兼運営担当の副社長に就きました。任期は2026〜2031年の5年です。ホア氏は1974年生まれで、2014年からビンコムリテールに勤め、副社長、CEO、取締役、会長を務めてきた人物です。会社は、財務、プロジェクト管理、商業用不動産に詳しく、経営を切れ目なく引き継ぐための人事だと説明しています。

新しい会長のチャン・レー・フオン(Tran Le Phuong)氏は1969年生まれで、7月22日に取締役に入ったばかりでした。会社の発表では、外資系の多国籍企業で長く働いたのち、ビングループの企業で複数の経営職を務め、商品開発と事業戦略を専門としています。

フオン氏と入れ替わりに取締役を退いたグエン・テー・アイン(Nguyen The Anh)氏は1975年生まれで、ベトコムバンクに1995〜2007年に勤めたのち、ビングループの監査役会の長を務めている人物です。2021年6月からビンコムリテールの取締役でした。退任の理由は公表されていません。

同じ7月28日に営業・マーケティング担当の副社長に就いたファム・ティ・トゥー・ヒエン(Pham Thi Thu Hien)氏は1977年生まれで、2021年3月からビンコムリテールの副社長を務めています。商業用不動産で20年以上の経験があり、新しい事業の形、海外ブランドとの提携、国内外への展開を担当します。

交代後の取締役会は5人で、フオン会長、ホア氏、ベルジャヤ・ベトナムのグエン・ホアイ・ナム(Nguyen Hoai Nam)CEO、独立取締役のサンジェイ・ヴィナヤク(Sanjay Vinayak)氏とフォン・ミン・ホアン・アーネスト(Fong Ming Huang Ernest)氏です。

株価は、この人事と第2四半期の決算(純利益が前年同期比30%増)が公表された7月29日・30日に、2日続けてストップ高を付けました。その直前の7月28日には1年で一番安い21,300ドンを付けており、5月の約35,000ドンから3か月足らずで約4割下げていたところでした。報道では、第2四半期の決算と経営陣の交代が「好材料」として挙げられ、それまで何日も売り越していた外国人投資家が7月30日に買い越しに転じたことも伝えられています。

※ 投資助言ではありません。

出典:CafeF 2026年7月23日・7月29日/VnBusiness 2026年7月29日/Vietstock(役員の経歴)/vietnammoi 2021年3月18日/nguoiquansat 2026年7月30日

ビンコムリテールの配当の推移

全期間 ・ ドン / 株(対象年度ベース)更新:2026年10月1日 17時(ベトナム時間)
現金配当下記のグラフの金額は、株主が現金で受け取った配当だけです(1株あたりのドン)。株式配当(株でもらう配当)や新株を買う権利は含めていません。株式配当・権利は下の明細表の「配当(株)もしくは権利」の列に載せています。取得できた全期間:2018年 〜 2025年(8年分)
1,050
2018
0
2019
0
2020
0
2021
0
2022
0
2023
0
2024
1,000
2025
※ 対象年度は「どの決算年度に対する配当か」を表します。ベトナム企業は決算が終わってから配当を決めて支払うため、今、金額が確定しているのは前年度分までです(例:2025年度の配当は2026年に権利確定・支払い)。そのため上のグラフは取得できた全期間(一番古い年度 〜 前年度)を並べています。現金配当がなかった年度は 0 です。
対象年度配当金配当(株)もしくは権利配当落ち日権利確定日配当がもらえる日
2025年1株あたり 1,000 ドン(約6円)なし2026年6月30日2026年7月1日2026年7月22日
2018年1株あたり 1,050 ドン(約6円)なし2019年5月17日2019年5月20日2019年6月20日
2018年なし株式賞与※1 100株につき 22.50株※22018年10月31日2018年11月1日非公表
上場2017年11月6日初めての配当2018年度
※1 株式賞与とは株式賞与(cổ phiếu thưởng)は、株を発行したときに集めた資金(株式発行差金)や資本準備金といった、すでに会社にある資本を株に振り替えるもので、その年の利益とは関係がありません。株主は無償で株を受け取ります。会社から現金は出ていかず、増えた株数の分だけ1株あたりの値段は下がります。
※2 端数(はすう)の扱い株でもらう配当も、新株を買う権利も、「持っている株数 × 割合」で計算します。1株に満たない端数は切り捨てになり、切り捨てられた分は消えます(現金での精算はありません)。たとえば 1,000株 持っていて「100株につき 12.69株」なら、1,000 × 12.69 ÷ 100 = 126.9株 となり、実際に受け取れるのは 126株、0.9株分は消えます。「100株につき 0.40株を買う権利」を 1,200株 持っている場合も同じで、1,200 × 0.40 ÷ 100 = 4.8株 となり、買えるのは 4株です。端数の扱いは会社が決めますが、ベトナムではほとんどの会社がこの「切り捨て・端数は消える」やり方をとっています。 端数の扱いと、外国人が受け取る方法をくわしく見る →
※ 非公表 … その日付がまだ公表されていないことを表します(配当の支払日が未定のときなど)。発表があった際に反映します。
出典:ホーチミン証券取引所(hsx.vn)に開示された権利・配当のお知らせ

ビンコムリテール株配当|注目の話題

7年ぶりの現金配当。1株1,000ドンを約2兆2,720億ドン。理由は「計画の遅れで現金に余裕」

2025年度の配当は現金で額面の10%、1株1,000ドン(2026年7月22日のレート、1円=161.97ドンで約6.2円)です。ベトナムでは、証券法で公募する株式の額面は1株1万ドンと決まっており、配当の比率はこの額面に対する割合で示されます。権利落ちは2026年6月30日、権利確定は7月1日、支払いは7月22日でした。総額は約2兆2,720億ドン(同じレートで約140億円)で、原資は2025年末の利益剰余金27兆400億ドンです。40.50%を持つサドー貿易には約9,200億ドン(約57億円)、18.37%を持つビングループには約4,170億ドン(約26億円)が渡ることになります。

ビンコムリテールが現金配当を払うのは、2019年6月に支払った2018年度分(1株1,050ドン)以来7年ぶりです。2026年4月23日の株主総会で、投資担当のチャン・ホン・ズオン(Tran Hong Duong)取締役は「一部のプロジェクトの日程が遅れ、現金に余裕が出た」ことを理由に挙げ、今後は再投資と株主への還元のバランスを取ると説明しました。

この配当の前に、ビンコムリテールは100%子会社のビンコムリテール運営から4兆4,800億ドンの配当を受け取っています(2025年9月30日に取締役会で決定、2025年第3四半期に完了)。

※ 投資助言ではありません。

出典:vietnambiz 2026年6月18日/トイチェー 2026年4月23日/Znews 2025年9月30日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

ビンコムリテールの株主

持ち株比率 %公表:2024/12/31
外国11.02%その他(国内の法人・個人)88.98%
株主区分持ち株比率
Sado Trading Commercial Joint Stock Company法人40.50%
VinGroup Joint Stock Company法人18.37%
WP Investments III B.V.法人4.89%
PYN Elite Fund (non-ucits)法人2.78%
RWC Emerging Equities法人2.04%
Credit Suisse Singapore Branch法人1.63%
APG Emerging Markets法人0.93%
RWC Global Emerging Markets法人0.63%
AI MEHWAR Emerging Markets法人0.38%
RWC Emerging Markets SRI法人0.24%
それぞれの株主について
Sado Trading Commercial Joint Stock Company40.50%
ビンコム・リテール(Vincom Retail)の株を持つ持ち株会社サドー(Sado)。その株式の約99%は投資会社SDIが持っています。SDIはもともとビングループ(Vingroup)の子会社でしたが、2024年4月に55%、9月末までに残り45%が売られ、今はビングループの持ち分はありません。この55%の譲渡が終わった2024年4月5日に、ビンコム・リテールはビングループの子会社ではなくなりました。
2024年4月の55%を買ったのは、売却の直前(2023年末〜2024年2月)に設立された国内の4社です。ティエンフック投資開発(16%)、NP投資開発(16%)、ファルコン投資開発(12.5%)、エメラルド投資開発(10.5%)で、NP投資開発はマレーシアのベルジャヤ・グループのベトナム法人のグエン・ホアイ・ナム(Nguyen Hoai Nam)CEOが支配する会社、エメラルド投資開発は同氏と事業を共にするフオン・アイン・ファット(Phuong Anh Phat)氏が90%を持つ会社です。ナム氏はビンコム・リテールの取締役にも推されました。
残りの45%(2024年6月に15.77%、9月に29.23%)の買い手は公表されておらず、SDIは上場していないため、今の株主の全体は分かりません。
VinGroup Joint Stock Company18.37%
ベトナム最大の民間複合企業ビングループ(Vingroup)。2024年4月に、この会社の親会社ではなくなりましたが、施設の運営は引き続き受託しています。今の持ち分はこの直接保有だけで、サドー(Sado)を通じた分はありません。
親会社とは、ベトナムの企業法(2020年企業法 第195条)で、①相手の株式の50%超を持つ、②取締役の過半数や社長を選ぶ権利を持つ、③定款の変更を決める権利を持つ、のどれかにあたる会社のことです。ビングループは2024年3月まで、直接の18.8%とサドーを通じた41.5%を合わせて60.33%を持つ親会社でした。サドーの親会社SDIの株式の55%を売ってSDIが子会社でなくなると、サドーを通じた分は数えられなくなり、ビングループの持ち分は直接の分だけになったため、親会社ではなくなりました。
WP Investments III B.V.4.89%
米投資ファンド、ウォーバーグ・ピンカス(Warburg Pincus)の投資会社。
PYN Elite Fund (non-ucits)2.78%
フィンランドの運用会社PYNが運用する新興国株ファンド。
RWC Emerging Equities2.04%
英国の運用会社RWC(現Redwheel)が運用する新興国株ファンド。
Credit Suisse Singapore Branch1.63%
スイスの大手銀行クレディ・スイス(Credit Suisse。現UBS)のシンガポール支店。
APG Emerging Markets0.93%
オランダの年金運用大手APG。新興国株のファンドを通して保有しています。
RWC Global Emerging Markets0.63%
英国の運用会社RWC(現Redwheel)が運用する新興国株ファンド。
AI MEHWAR Emerging Markets0.38%
新興国株のファンド。
RWC Emerging Markets SRI0.24%
英国の運用会社RWC(現Redwheel)が運用する新興国株ファンド。
ご注意※ 表は公表されている大株主を持ち株比率の多い順に並べたものです。小口の株主は載らないので、合計しても100%にはなりません。上の帯(国有・外国・その他)は発行済み株式に対する割合です。
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
出典:ホーチミン証券取引所(hsx.vn)に開示された大株主・所有構造/公表日 2024/12/31

ビンコムリテール株主|注目の話題

2024年にビングループを離れた経緯。買い手はベルジャヤ・ベトナムCEOにつながる4社

ビンコムリテールは2024年3月まで、ビングループが直接18.8%、100%子会社のサドー貿易(Sado Trading)を通じて41.5%、合わせて60.33%を持つ子会社でした。ビングループは2024年3月18日、サドー貿易の親会社SDIの株式55%を売ることを決め、4月5日までに売却を終えました。売却額は約39兆ドン(2024年4月5日のレート、1円=165.55ドンで約2,360億円、約16億ドル)で、ビンコムリテールの株式1株あたり約32,000ドン(約193円)にあたります。当時の株価24,700ドンより3割ほど高い値段でした。ビングループはこの売却で約21兆5,200億ドン(約1,300億円)の税引前利益を計上しています。

買い手は、いずれも売却の直前に設立された4社です。ティエンフック投資開発(SDIの16%)、NP投資開発(16%)、ファルコン投資開発(12.5%)、エメラルド投資開発(10.5%)で、NP投資開発とエメラルド投資開発は、マレーシアのベルジャヤ・グループのベトナム法人ベルジャヤ・ベトナムのCEO、グエン・ホアイ・ナム(Nguyen Hoai Nam)氏とその関係者が持つ会社です。同氏は2024年4月にビンコムリテールの取締役に推されました。

ビングループは18.37%を持つ2位の株主として残り、商業施設の運営は引き続きビングループが受託しています。モールの名前も「ビンコム」のままです。

※ 投資助言ではありません。

出典:CafeF 2024年4月6日/VnEconomy 2024年3月・4月/VnExpress 2024年3月。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

外国人の保有は11.05%で上限49%に余裕。米ウォーバーグ・ピンカスは2013年からの株主

ビンコムリテールの外国人の保有は11.05%(2024年12月31日の公表)で、上限の49%まで大きく余裕があります。上場している大株主のうち外国の投資家は、アメリカの投資ファンド、ウォーバーグ・ピンカス(Warburg Pincus)のWP Investments III(4.89%)、フィンランドのPYNエリート・ファンド(2.78%)、イギリスのRWC(合わせて約2.9%)などです。

ウォーバーグ・ピンカスは2013年5月に2億ドルで20%を出資し、2015年6月に1億ドルを追加しました。2017年11月の上場のときに4億1,500万株を1株40,600ドンで売って約7億4,000万ドルを回収し、2019年3月にも6,400万株超を1株35,100ドンで売っています。投資額の約3億ドルを大きく上回る額を上場時の売却だけで回収し、今も4.89%を持っている、という株主です。

※ 投資助言ではありません。

出典:Vietstock(外国人保有)/vietnambiz 2019年3月22日/vnbusiness 2019年3月21日/CafeF 2024年2月20日

ビンコムリテールの子会社、保有株式

ビンコムリテールの子会社は2社で、どちらも非上場の100%子会社です(2026年6月末の連結財務諸表)。2025年10月にハノイのビンコムセンター・グエンチータインを持つ子会社を売却し、4社から2社になりました。

会社名(コード)区分何の会社か持ち株比率上場市場
ビンコムリテール運営子会社全国のビンコムモールの運営100%非上場
ビンコムリテール・ランドマーク81子会社ランドマーク81の商業施設の保有・賃貸(ホーチミン)100%非上場

まぎらわしい会社「ビンコム」という名前が付いていますが、ビンコムリテールはもうビングループの子会社ではありません。2024年にビングループが過半を売却し、今の筆頭株主はサドー貿易(Sado Trading)が40.50%、ビングループ(VIC)は18.37%の第2位株主です(上の「ビンコムリテールの株主」の表にも出ています)。モールの名前はビンコムのままなので、グループ企業と思われがちなところです。

※ 全国のビンコムモールの多くは、一番上の「ビンコムリテール運営」がまとめて運営しています。ランドマーク81の商業施設だけは、2022年にビンホームズから買い取った子会社のビンコムリテール・ランドマーク81が持っています。以前あった「ビンコムNCT不動産」(ビンコムセンター・グエンチータイン)は2025年10月に売却し、「スオイホア都市開発」も2026年6月末の子会社の一覧には入っていません。
持ち株比率は、2026年6月末の連結財務諸表(レビュー済み)の注記によります。出典:ビンコムリテール 2026年上期の連結財務諸表

ビンコムリテールグループ|注目の話題

ハノイのビンコムセンター・グエンチータインを3兆6,300億ドンで売却。譲渡益1兆8,910億ドンは2025年の純利益の29%

ビンコムリテールは2025年10月、ハノイのビンコムセンター・グエンチータインを持つ子会社ビンコムNCT不動産の全持ち分を、バオクアン貿易投資サービス社(Bao Quan)に3兆6,300億ドン超(2025年10月28日のレート、1円=173.31ドンで約209億円)で売却しました。会社は「規模が大きく成長性の高い商業施設に経営資源を集中するため」と説明しています。売却後もこの施設は改装しながら営業を続けています。

この売却で、2025年第4四半期に約1兆8,910億ドン(同じレートで約109億円)の譲渡益を計上しました。2025年の純利益6兆4,460億ドン(前年比57%増)のうち29%がこの一時的な利益で、これを除いた純利益は前年比で約11%増でした。

※ 投資助言ではありません。

出典:Znews 2025年10月28日/nguoiduatin 2026年1月26日/VnExpress 2025年10月。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

新しいモール:2025年10月のメガモール・オーシャンシティ(89店目・イオンが初出店)と、2026年8月のプラザ・ダンフオン(91店目)

2025年10月、ハノイ東部のオーシャンシティに「ビンコムメガモール・オーシャンシティ」が開業しました。ビンコムの89店目で、日本のイオンのスーパー(約7,500m²)がビンコムの施設に初めて入りました。

2026年8月28日には、ハノイ西部のビンホームズ・ワンダーシティに「ビンコムプラザ・ダンフオン」が開業しました。91店目で、地上5階・地下1階、面積は約27,000m²、開業前の入居率は93%です。スーパーのGO!(3,200m²超)、ギャラクシー・シネマ、マレーシアの雑貨店Mr.DIYなどが入り、飲食と娯楽が面積の45%を占めます。2026年の新規開業はこの1か所で、2027年は1〜2か所の計画です。

2026年6月末の時点で、ビンコムリテールは全国34の省・市のうち31に91の商業施設を持ち、58の施設の屋上に太陽光発電(年1,590万kWh)を置いています。2025年の来場者は2億3,200万人でした。

※ 投資助言ではありません。

出典:CafeF 2025年10月6日/theleader 2026年8月28日/VTC News 2026年9月3日

ショップハウスの転売事業:ビングループ・ビンホームズから仕入れて売る

ビンコムリテールには、商業施設の賃貸のほかに、店舗付き住宅(ショップハウス)を仕入れて売る事業があります。2024年9月末の時点で、ビングループとビンホームズに合わせて3兆400億ドン(2024年9月30日のレート、1円=172.27ドンで約176億円)の手付金を払っており、対象はハイフォンのビンホームズ・ロイヤルアイランド(販売面積85,600m²)とクアンニン省のビンホームズ・ゴールデンアベニュー(24,200m²)です。2025年に販売を始め、引き渡しは2025年末から2026年にかけての予定でした。

2026年の会社計画では、不動産の譲渡による売上を4,130億ドン(前年比143%増)と見ています。MBS証券は2025年10月のレポートで、この2つの引き渡しで2026年の不動産の売上が4兆7,000億ドンを超えるとの見方を示していましたが、会社の計画はそれより小さい数字です。会社は2026年4月の総会で、ショップハウスの運営を担う新しい枠組み「ビンコム・コレクション」を始め、2026年の売上の1.5〜2%を見込むと説明しました。

※ 手付金の額は2024年9月末の数字です。その後の引き渡しの進み具合は、2026年の四半期ごとの決算で確かめる必要があります。

※ 投資助言ではありません。

出典:dnse 2024年11月28日/CafeF 2025年10月10日(MBS証券)/vietnambiz 2026年4月22日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

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ビンコムプラザの外観
ビンコムリテールが運営する商業施設ビンコムプラザ
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