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会社の概要(2026年9月26日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月26日時点のレート(1円=165.15ドン)で計算した目安です。ベトナム航空(HVN)は、ベトナムの国を代表する航空会社(フラッグキャリア)です。1993年の設立で、2025年の利用者は2,560万人。国内線のシェアは46.3%で、グループで国内線のシェアが首位です。機材は2025年末で103機(うち31機が大型機)。日本へは羽田・成田・中部・関西・福岡の5空港に直通便が飛んでおり、2026年夏は日越11路線・週72往復まで増えました。11路線は、成田からハノイ・ホーチミン・ダナン、羽田からハノイ、中部からハノイ・ホーチミン、関西からハノイ・ホーチミン・ダナン、福岡からハノイ・ホーチミンです。
株式の86.42%は国が持ち(SCICが47.13%、財務省が39.29%)、日本のANAホールディングスが5.62%を保有する戦略投資家です。ANAはベトナム政府系機関を除けば最大の株主になります。ANAは2016年に2兆4,300億ドン≈ 約150億円(当時およそ1億800万ドル)で出資して以来、共同運航・マイレージ・整備・人材育成で協力しています。
コロナ禍で膨らんだ債務超過は、2025年9月の増資(8.97兆ドン≈ 約540億円)で解消し、2025年の売上高は121兆ドン≈ 約7,300億円と過去最高で、純利益は7.6兆ドン≈ 約460億円(前年比3.4%減)でした。株価は2023年の安値圏から2025年の高値圏で4倍にまで上がりました。
ただし2026年は一転して厳しい状況です。航空燃料が5月に1バレル200ドルまで急騰し、第2四半期は6,060億ドン≈ 約37億円の最終赤字。会社自身の2026年の利益目標は220億ドン≈ 約1.3億円と、前年の99.7%減です。累積損失が2026年6月末で23.1兆ドン≈ 約1,400億円残っているため配当はできず、株価は1年で44%下げました(2026年9月25日)。PERは13.0倍ですが、これは直近1年(2025年7月〜2026年6月)の利益にもとづく数字です。
このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。
ベトナム航空の株価チャート
ベトナム時間 2026年10月7日 15時 現在の時点で、ベトナム航空(HVN)の株価は20,200ドン(前日比 +0.25%)、時価総額は62.9 兆ドン(日本円で約 3,822 億円)です。PER(株価収益率)は13.0倍、直近1年の現金配当はありません。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・航空)、上場は2019年5月7日、確認できる最初の現金配当は2016年度です。それ以前は2017年1月3日からUPCoMで取引されていました。
前回 2019年5月 ・ 1,000ドン(約6円) / 株
ベトナム航空株のパフォーマンス
ベトナム航空株|注目の話題
累積損失が残り、「注意銘柄」のまま
ホーチミン証券取引所(HOSE)は2026年7月10日、ベトナム航空(HVN)の株を「注意銘柄」(chứng khoán bị cảnh báo)に指定しました(決定592/QĐ-SGDHCM)。9月には、2026年上期の連結財務諸表(レビュー済み)を確認したうえで、指定をそのまま続けると発表しています。
理由は、未処分利益がマイナス、つまり累積損失が残っていることです。2025年は大きな黒字で債務超過も解消しましたが、2026年6月末の累積損失はまだ23兆1,482億ドン(2026年6月30日のレート、1円=162.32ドンで当時約1,426億円)あります。会社は、累積損失を2030〜2032年に解消する目標です(くわしくは「配当の推移」の注目の話題)。
※ 投資助言ではありません。
出典:CafeF 2026年9月8日(ホーチミン証券取引所の発表)/ベトナム航空 2026年第2四半期の連結財務諸表/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ボーイング737-8を50機購入。さらに19機をリース
ベトナム航空は2026年2月19日、米国ワシントンでボーイングと、小型機(ナローボディ機)の737-8を50機買う契約を結びました。発表された金額は最大81億ドルで、受け取りは2030〜2032年の予定です。国内の南北路線と、東南アジア・北東アジアの路線に使うとしています。
この購入は、2025年5月15日の株主総会で承認された計画にもとづくものです。そのときの計画では、50機と予備エンジン10基の投資額は約36億ドル(92兆3,000億ドン、2025年5月15日のレート、1円=177.67ドンで当時約5,195億円)で、46%を自己資金、54%を借入でまかなうとしていました。発表された金額とは開きがありますが、会社は内訳を公表していません。
2026年7月の英国ファンボロー航空ショーでは、同じ737 MAX 8を19機、リース会社3社から借りる契約も結びました(SMBCアビエーション・キャピタル10機、アボロン4機、フェニックス・アビエーション・キャピタル5機)。19機は2028年に受け取る予定で、買う50機と合わせて69機になります。
※ 投資助言ではありません。
出典:The Investor 2026年2月19日/DNSE 2026年2月19日/ベトナム航空の株主総会資料(2025年)/Tạp chí Hàng không 2026年7月23日/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ベトナム航空の配当の推移
| 対象年度 | 配当金 | 配当(株)もしくは権利 | 配当落ち日 | 権利確定日 | 配当がもらえる日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | なし | 100株につき 40.64株を 10,000 ドン(約61円)で買う権利※3※2 | 2025年7月21日 | 2025年7月22日 | 非公表 |
| 2021年 | なし | 100株につき 56.41株を 10,000 ドン(約61円)で買う権利※3※2 | 2021年7月29日 | 2021年7月30日 | 非公表 |
| 2018年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2019年5月31日 | 2019年6月3日 | 2019年6月28日 |
| 2017年 | 1株あたり 800 ドン(約5円) | なし | 2018年5月31日 | 2018年6月1日 | 2018年6月29日 |
| 2018年 | なし | 100株につき 15.58株を 10,000 ドン(約61円)で買う権利※3※2 | 2018年4月19日 | 2018年4月20日 | 非公表 |
| 2016年 | 1株あたり 600 ドン(約4円) | なし | 2017年8月31日 | 2017年9月1日 | 2017年10月2日 |
行使も譲渡も、ベトナムの証券口座で株を持っている人だけができます(日本の証券会社の口座では行使できません)。ベトナムに住んでいない外国人でも口座は開けます。
ベトナム航空株配当|注目の話題
最後の配当は2019年。累積損失が消えるまで無配
ベトナム航空が最後に現金配当を払ったのは、2018年度分の1株1,000ドン(2019年6月28日支払い)です。2019年度からは現金配当がありません。上の明細表にある2021年と2025年は配当ではなく、増資で新株を買う権利です。
2025年は連結の純利益が7兆6,070億ドン(2025年12月31日のレート、1円=167.93ドンで当時約453億円)の黒字でした。それでも2025年末の累積損失は26兆6,860億ドン(同じレートで約1,589億円)残り、2026年6月末でも23兆1,482億ドン(2026年6月30日のレート、1円=162.32ドンで当時約1,426億円)です。
累積損失とは、会社がこれまでに出した利益と損失を積み上げた残り(未処分利益)が、マイナスになっている状態です。ベトナム航空はコロナ禍の前までは黒字で、配当も出していました。ところが2020〜2023年に4年続けて赤字となり(2020年11兆1,780億ドン、2021年13兆2,790億ドン、2022年11兆2,230億ドン、2023年5兆6,310億ドン)、その合計は41兆3,110億ドンにのぼりました。これが今の累積損失のもとです。2024年からは黒字に戻り、累積損失は2024年末の33兆6,140億ドンから少しずつ減っています。
ダン・ゴック・ホア(Đặng Ngọc Hòa)会長は2026年6月の株主総会で、累積損失が残っているため、法律の決まりで今は配当ができないと説明しました。累積損失は2030〜2032年に解消する目標で、配当はそのあと財務の状況を見て考える、としています。
※ 投資助言ではありません。
出典:ホーチミン証券取引所の開示(配当)/CafeF 2026年6月29日/Mekong ASEAN 2026年6月28日/Tuổi Trẻ 2023年12月9日(2020〜2022年の赤字)/VnEconomy(2023年の監査済み決算)/Mekong ASEAN 2025年3月31日(2024年末の累積損失)/ベトナム航空 2026年第2四半期の連結財務諸表/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ベトナム航空の株主
| 株主 | 区分 | 持ち株比率 |
|---|---|---|
| 国家資本投資公社(SCIC)State Capital Investment Corporation | 法人 | 47.13% |
| ベトナム財務省Ministry Of Finance | 法人 | 39.29% |
| 日本資本ANAホールディングスAna Holdings Inc. | 法人 | 5.62% |
| ベトコムバンク(VCB)Joint Stock Commercial Bank For Foreign Trade Of Vietnam | 法人 | 1.04% |
| ベトナム航空 労働組合Vietnam Airlines Union Labor | 法人 | 0.06% |
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
ベトナム航空株主|注目の話題
ANAの持ち分は8.77%から5.62%へ減少
ANAホールディングスは2016年7月、ベトナム航空の株の8.77%を2兆4,300億ドン(約1億800万ドル)で取得し、戦略投資家になりました。
2021年の増資では、ANAは新株を買う権利(7,018万株分)を使わず、すべてをベトナム航空グループの社員へ無償で譲りました。権利は労働組合を通じて約1万5,100人に配られています。ANAの持ち株数は1億2,444万株のまま変わらず、発行済み株式が増えた分、持ち分は8.77%から5.62%に下がりました。
2025年9月に終わった増資(8兆9,706億ドン、2025年9月16日のレート、1円=179.05ドンで当時約501億円)のあとも、ANAの持ち分は5.62%のままです。持ち分が下がっていないので、割り当てられた新株を買ったことになります。
2026年6月の株主総会では、ANAホールディングスでアライアンスと国際業務を担当するカタヤマ・トオル(Katayama Tōru)氏が、今後も戦略株主として協力を続けると話しました。
※ 投資助言ではありません。
出典:CafeF 2021年8月7日/CafeF 2025年9月30日/Việt Nam News 2026年6月30日/VnExpress 2026年6月/ホーチミン証券取引所の開示(大株主)/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ベトナム航空の子会社、保有株式
株式の50%超を持つ会社を子会社、20〜50%を関連会社としています。20%未満はその他の出資です。ベトナム航空は子会社が15社、関連会社が8社あります(2026年6月末)。ここでは上場している会社すべてと、事業の中心になっている代表的な会社を選び、上場しているものを先に、持ち株比率の高い順に並べました。
| 会社名(コード) | 区分 | 何の会社か | 持ち株比率 | 上場市場 |
|---|---|---|---|---|
| ノイバイ機内食(NCS) | 子会社 | 機内食の製造 | 61.87% | UPCoM |
| ノイバイ貨物ターミナル(NCT) | 子会社 | ハノイ空港の貨物の取り扱い | 60.62% | ホーチミン |
| ノイバイ空港サービス(NAS) | 子会社 | 空港での売店・給油などの支援業務 | 51.00% | UPCoM |
| エアリメックス(ARM) | 関連会社 | 航空機の部品・機材の輸出入 | 41.31% | ハノイ |
| ダナン空港サービス(MAS) | 関連会社 | ダナン空港での売店・支援業務 | 36.11% | ハノイ |
| スカイペック(Skypec) | 子会社 | 空港での航空燃料の給油 | 100% | 非上場 |
| VAECO | 子会社 | 航空機の整備 | 100% | 非上場 |
| VIAGS | 子会社 | 空港の地上サービス(手荷物・搭乗) | 100% | 非上場 |
| ベトナム航空ケータリング(VACS) | 子会社 | 機内食の製造(南部) | 100% | 非上場 |
| パシフィック航空(Pacific Airlines) | 子会社 | 格安航空会社(LCC) | 98.84% | 非上場 |
| タンソンニャット貨物サービス(TCS) | 子会社 | ホーチミン空港の貨物の取り扱い | 55.00% | 非上場 |
| ベトナム航空機リース(VALC) | 関連会社 | 航空機のリース | 32.48% | 非上場 |
まぎらわしい会社格安航空会社のパシフィック航空は、2020年までジェットスター・パシフィックという社名でした。オーストラリアのカンタス航空(Qantas)が持っていた30%を2020年10月にベトナム航空へ譲り、社名も変わっています。古い資料には今も「ジェットスター・パシフィック」と載っていることがあります。
また、サイゴン地上サービス(SGN)はベトナム航空の会社ではありません。空港を運営するベトナム空港総公社(ACV)が48.15%を持つ会社で、ベトジェットエアも9.14%を出資しています。
※ このほかベトナム航空には、情報システムや人材派遣などの小さな子会社があります。
持ち株比率は、ベトナム航空の2026年6月30日時点の連結財務諸表(注記)の数字です。ノイバイ貨物ターミナル(NCT)は、議決権では65.07%です。出典:ベトナム航空 2026年第2四半期の連結財務諸表
ベトナム航空グループ|注目の話題
子会社のパシフィック航空を手放すことを検討
ベトナム航空は、98.84%を持つ子会社の格安航空会社、パシフィック航空(Pacific Airlines)の持ち分をすべて譲る方法を検討しています。2026年6月の株主総会に出された監査役会の報告で明らかになりました。
パシフィック航空は2025年に5,650億ドン(2025年12月31日のレート、1円=167.93ドンで当時約34億円)の税引き前損失を出し、2025年末の累積損失は10兆6,758億ドン(同じレートで約636億円)です。自己資本はマイナス6兆6,040億ドン(同じレートで約393億円のマイナス)の債務超過で、返済期限を過ぎた債務が4兆5,280億ドン(同じレートで約270億円)あります。
自社の機体はすべて返しており、今は親会社のベトナム航空から借りた平均2.6機で飛んでいます。
※ 投資助言ではありません。
出典:ベトナム航空 監査役会の報告(2026年の株主総会)/Tuổi Trẻ 2026年6月23日/ベトナム航空 2026年第2四半期の連結財務諸表(持ち株比率)/円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

ベトナム航空と同じ業種・近い業種の銘柄
ベトナムオオヤで紹介している個別銘柄のページです。株価は毎時更新しています。
◆ PER は直近12ヶ月(TTM)の1株当たり利益と「更新日時」の株価から算出。配当利回り は直近1年に権利が確定した現金配当の合計 ÷ 「更新日時」の株価。そのあとに株式配当があった銘柄は、株数が増えた分をそろえて計算しています(表に出している配当金は、実際に払われた1株あたりの金額のままです)。配当の推移 とその下の表(テーブル)は、取引所とベトナム証券保管振替機構(VSD)に開示された権利・配当のお知らせ(対象年度ベース)を、公開データから受け取っています。棒グラフは現金配当のみ、その下の表(テーブル)には株式配当・新株を買う権利も載せています。パフォーマンス は各期間前の終値と直近終値の比較です。
◆ 当ウェブサイトの数値について、株式配当や株式分割があった銘柄は、過去の株価をさかのぼって調整しています。 ベトナム企業は現金ではなく、株式で配当を出すことも多く、調整していない株価をそのまま見ると、株数が増えた分だけ値下がりしたように見えてしまうからです。当ウェブサイトの騰落率は、株数の増加を含めた、株主から見た値動きとなり、パフォーマンスについても実情により近づけた数値となります。
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◆ 為替(円換算に使うレート)は取引所の開示ではありません。公開されている為替レートのサービス(open.er-api.com)から1時間ごとに受け取った参考値で、銀行や両替所の実際のレートとは異なります。
◆ データの出どころと集め方は、ベトナムオオヤ式 ベトナム株式銘柄分析ページにくわしく書いています。
