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会社の概要(2026年9月27日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月27日時点のレート(1円=165.15ドン)で計算した目安です。ビナミルク(VNM)は、ベトナム最大の乳業メーカーです。牛乳・ヨーグルト・粉ミルク・練乳を手がけ、国内の乳製品市場でおよそ半分のシェアを持ちます。自社の大規模牧場を15か所持ち、63の国と地域へ輸出しています。ベトナム政府系機関の投資会社SCICが株式の36.00%、タイのTCC系フレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)がグループでおよそ25%を持ち、時価総額はベトナムの上場企業で22位です(2026年9月27日)。
株価は1年で6%上がりましたが、10年で見ると5%下がっており、10年前を下回っています。ベトナム国内では、競合のTHグループ(TH true Milk)やヌティフード(NutiFood)とのシェア争いが続いています。
今の業績は、伸びています。2026年上期の売上高は34兆9,960億ドン≈ 約2,100億円で前年同期比17.8%増、純利益は5兆5,960億ドン≈ 約340億円で37%増え、通期計画の57%に達しました。国内が12.4%増、海外は39.1%増と輸出がけん引しています。第2四半期の粗利益率は43.5%、手元の現金から借入を引いた額は18兆ドン≈ 約1,100億円を超えます。PERは11.4倍、配当利回りは7.8%(2026年9月時点)。株価の値上がりが無くても、この高い配当を受け取ってきた投資家は一定のリターンを得てきたことになります(騰落率は現金配当を含まない、株価だけの変化です)。
ビナミルクの外国人の保有は49.84%(2026年6月30日)で、上限はありません。日本企業の双日とは、子会社ヴィリコ(VLC)を通じた合弁でビナビーフ(Vinabeef)を設立し、2024年12月からビンフック省で冷蔵牛肉の工場を動かしています。
このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。
ビナミルクの株価チャート
ベトナム時間 2026年11月7日 13時 終値の時点で、ビナミルク(VNM)の株価は57,800ドン(前日比 +0.52%)、時価総額は121 兆ドン(日本円で約 7,469 億円)で、ベトナムの上場企業の中で18位です。PER(株価収益率)は11.0倍、配当利回りは8.0%(直近1年の現金配当 1株4,650ドン)。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・消費財)、上場は2006年1月19日、確認できる最初の現金配当は2006年度です。
ビナミルク株のパフォーマンス
ビナミルク株|注目の話題
2025年10月の安値から2026年1月に33%上昇。その後は元の水準へ戻った
ビナミルクの株価は、2025年10月20日の53,302ドンが1年で一番安い値でした。そこから上がり始め、2026年1月14日には上限値(ストップ高)を付け、1月20日の71,134ドンまで3か月で33%上がりました。1月14日は、国の投資会社SCICの子会社が予定していた株の売却を「市場の状況が良くない」として見送ったと公表した日で、その前月には2位株主のF&Nが9,600万株を買い増していました。
2026年3月9日には下限値(ストップ安)、翌3月10日には上限値と、1日で往復する日もありました。6月29日に配当(1株1,850ドン)の権利落ちを迎え、6月30日の終値は54,800ドンと7か月ぶりの安値になりました。その後は戻し、2026年9月25日の終値は59,800ドンです。1年前(2025年9月26日、56,607ドン)と比べると6%高い水準で、1月の高値からは16%下がっています。
10年で見ると、株価は10年前を5%下回っています。ただしこの間、毎年2回以上の現金配当が続いています(「配当の推移」に一覧があります)。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock(配当の権利落ちを調整した終値、2026年9月25日まで)/トイチェー 2026年1月14日・2026年6月30日
2026年の会社計画は売上高・純利益とも4%増。下期は値上げをしない
2026年4月22日の株主総会で、2026年の計画が承認されました。連結の売上高は66兆4,770億ドン(2026年4月22日のレート、1円=166.22ドンで約4,000億円、前年比4%増)、純利益は9兆8,280億ドン(同じレートで約591億円、同4%増)です。2025年の実績は売上高63兆7,240億ドン(約3,834億円、前年比3%増)、純利益9兆4,140億ドン(約566億円)でした。
総会では、2026年度の配当を純利益の50%以上にすると決めました。会社は2026年8月、下期(7〜12月)に値上げの計画はなく、販売量と製品の組み合わせで伸ばすと説明しています。乳牛はタイニン省の第2牧場に8,000頭を増やし、直営店は800店から2026年末に1,000店にする計画です。
業界全体では、乳製品の需要は2026年第1四半期に3.7%減ったと報じられています。
※ 投資助言ではありません。
出典:ティエンフォン 2026年4月22日/CafeF 2026年4月1日/danviet 2026年8月8日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ビナミルクの配当の推移
| 対象年度 | 配当金 | 配当(株)もしくは権利 | 配当落ち日 | 権利確定日 | 配当がもらえる日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | 1株あたり 1,800 ドン(約11円) | なし | 2026年6月26日 | 2026年6月29日 | 2026年7月17日 |
| 2024年・2025年 | 1株あたり 2,850 ドン(約18円) | なし | 2025年10月16日 | 2025年10月17日 | 2025年10月24日 |
| 2024年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2025年5月14日 | 2025年5月15日 | 2025年5月23日 |
| 2024年 | 1株あたり 500 ドン(約3円) | なし | 2024年12月26日 | 2024年12月27日 | 2025年2月28日 |
| 2023年・2024年 | 1株あたり 2,450 ドン(約15円) | なし | 2024年9月24日 | 2024年9月25日 | 2024年10月24日 |
| 2023年 | 1株あたり 900 ドン(約6円) | なし | 2024年3月15日 | 2024年3月18日 | 2024年4月26日 |
| 2023年 | 1株あたり 500 ドン(約3円) | なし | 2023年12月27日 | 2023年12月28日 | 2024年2月28日 |
| 2022年・2023年 | 1株あたり 2,450 ドン(約15円) | なし | 2023年8月3日 | 2023年8月4日 | 2023年10月5日 |
| 2022年 | 1株あたり 1,400 ドン(約9円) | なし | 2022年12月22日 | 2022年12月23日 | 2023年2月28日 |
| 2021年・2022年 | 1株あたり 2,450 ドン(約15円) | なし | 2022年7月6日 | 2022年7月7日 | 2022年8月19日 |
| 2021年 | 1株あたり 1,400 ドン(約9円) | なし | 2022年1月10日 | 2022年1月11日 | 2022年2月25日 |
| 2021年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2021年9月7日 | 2021年9月8日 | 2021年9月30日 |
| 2020年 | 1株あたり 1,100 ドン(約7円) | なし | 2021年6月7日 | 2021年6月8日 | 2021年6月30日 |
| 2020年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2021年1月5日 | 2021年1月6日 | 2021年2月26日 |
| 2020年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | 株式賞与※1 100株につき 20株※2 | 2020年9月29日 | 2020年9月30日 | 2020年10月15日 |
| 2019年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2020年6月29日 | 2020年6月30日 | 2020年7月15日 |
| 2019年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2019年12月26日 | 2019年12月27日 | 2020年2月28日 |
| 2019年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2019年9月16日 | 2019年9月17日 | 2019年9月26日 |
| 2018年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2019年6月5日 | 2019年6月6日 | 2019年6月26日 |
| 2018年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2018年12月27日 | 2018年12月28日 | 2019年2月28日 |
| 2018年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | 株式賞与※1 100株につき 20株※2 | 2018年9月5日 | 2018年9月6日 | 2018年9月26日 |
| 2017年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2018年6月5日 | 2018年6月6日 | 2018年6月26日 |
| 2017年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2017年12月28日 | 2017年12月29日 | 2018年3月30日 |
| 2017年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2017年8月14日 | 2017年8月15日 | 2017年8月31日 |
| 2016年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2017年5月4日 | 2017年5月5日 | 2017年5月22日 |
| 2016年 | 1株あたり 4,000 ドン(約25円) | 株式賞与※1 100株につき 20株※2 | 2016年8月19日 | 2016年8月22日 | 2016年8月31日 |
| 2015年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2016年6月3日 | 2016年6月6日 | 2016年6月16日 |
| 2015年 | 1株あたり 4,000 ドン(約25円) | 株式賞与※1 100株につき 20株※2 | 2015年8月5日 | 2015年8月7日 | 2015年9月4日 |
| 2014年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2015年6月12日 | 2015年6月16日 | 2015年6月26日 |
| 2014年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | 株式賞与※1 100株につき 20株※2 | 2014年8月13日 | 2014年8月15日 | 2014年9月5日 |
| 2013年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2014年5月13日 | 2014年5月15日 | 2014年5月30日 |
| 2013年 | 1株あたり 800 ドン(約5円) | なし | 2013年12月16日 | 2013年12月18日 | 2014年1月3日 |
| 2013年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2013年8月20日 | 2013年8月22日 | 2013年9月6日 |
| 2012年 | 1株あたり 1,800 ドン(約11円) | なし | 2013年6月14日 | 2013年6月18日 | 2013年6月28日 |
| 2012年 | なし | 株式賞与※1 100株につき 50株※2 | 2012年12月19日 | 2012年12月21日 | 非公表 |
| 2012年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2012年8月21日 | 2012年8月23日 | 2012年9月6日 |
| 2011年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2012年4月6日 | 2012年4月10日 | 2012年4月25日 |
| 2011年 | なし | 株式賞与※1 100株につき 50株※2 | 2011年11月29日 | 2011年12月1日 | 非公表 |
| 2011年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2011年9月13日 | 2011年9月15日 | 2011年9月30日 |
| 2010年 | 1株あたり 3,000 ドン(約19円) | なし | 2010年8月13日 | 2010年8月17日 | 2010年8月31日 |
| 2009年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2010年2月25日 | 2010年3月1日 | 2010年3月26日 |
| 2009年 | なし | 株式配当※1 100株につき 100株※2 | 2009年9月18日 | 2009年9月22日 | 2009年10月21日 |
| 2009年 | 1株あたり 2,000 ドン(約12円) | なし | 2009年7月20日 | 2009年7月22日 | 2009年8月5日 |
| 2008年 | 1株あたり 1,900 ドン(約12円) | なし | 2008年11月26日 | 2008年11月28日 | 2008年12月15日 |
| 2008年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2008年8月18日 | 2008年8月20日 | 2008年9月5日 |
| 2007年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | なし | 2008年4月17日 | 2008年4月21日 | 2008年5月9日 |
| 2007年 | 1株あたり 1,900 ドン(約12円) | なし | 2007年6月27日 | 2007年6月29日 | 2007年7月16日 |
| 2006年 | 1株あたり 1,000 ドン(約6円) | 100株につき 5株を 10,000 ドン(約62円)で買う権利※3※2 | 2007年1月31日 | 2007年2月2日 | 2007年4月10日 |
| 2006年 | 1株あたり 900 ドン(約6円) | なし | 2006年6月28日 | 2006年6月30日 | 2006年7月14日 |
行使も譲渡も、ベトナムの証券口座で株を持っている人だけができます(日本の証券会社の口座では行使できません)。ベトナムに住んでいない外国人でも口座は開けます。
ビナミルク株配当|注目の話題
2025年度の配当は合計4,350ドン(純利益の97%)。2026年度は「純利益の50%以上」を約束
2025年度の配当は現金で額面の43.5%、1株あたり合計4,350ドンでした。ベトナムでは、証券法で公募する株式の額面は1株1万ドンと決まっており、配当の比率はこの額面に対する割合で示されます。43.5%なら1株4,350ドン、という計算です(株価に対する利回りとは別のものです)。2025年10月に25%(2,500ドン)を中間配当として支払い、残りの18.5%(1,850ドン。2026年7月17日のレート、1円=162.52ドンで約11.4円)は権利落ち2026年6月26日、権利確定6月29日、支払い7月17日でした。残り分の支払い総額は約3兆8,660億ドン(同じレートで約238億円)で、36%を持つSCICに約1兆3,920億ドン(約86億円)、22.29%を持つF&Nデイリー・インベストメンツに約8,620億ドン(約53億円)が渡ることになります。
2025年度の配当の合計は約9兆1,000億ドンで、2025年の純利益9兆4,140億ドンの97%にあたります。2026年4月22日の株主総会では、2026年度の配当を「純利益の50%以上を現金で」と決めました。株価59,800ドン(2026年9月27日)に対して、2025年度の配当4,350ドンは7.3%にあたります。直近1年に支払われた配当(2025年10月と2026年7月)で計算した利回りは7.8%です。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年6月22日/mekongasean 2026年6月17日/CafeF 2026年4月1日/ティエンフォン 2026年4月22日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
ビナミルクの株主
| 株主 | 区分 | 持ち株比率 |
|---|---|---|
| 国家資本投資公社(SCIC)State Capital Investment Corporation | 法人 | 36.00% |
| F&Nデイリー(シンガポール)F&N Dairy Investments Pte Ltd | 法人 | 22.29% |
| F&n Bev Manufacturing Pte. Ltd. | 法人 | 2.70% |
| プラチナム・ビクトリー(シンガポール)Platinum Victory Pte. Ltd. | 法人 | 2.51% |
| Deutsche Aktiengesellschaft | 法人 | 2.19% |
| Fubon FTSE Vietnam ETF | 法人 | 1.28% |
| Employees Provident Fund Board | 法人 | 1.27% |
| PZENA EMERGING MARKETS VALUE FUND – MF | 法人 | 1.19% |
| Matthews Pacific Tiger Fund | 法人 | 0.86% |
| Stichting Depositary Apg Emerging Markets Equity Pool | 法人 | 0.85% |
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
ビナミルク株主|注目の話題
ジャーディン系のプラチナム・ビクトリーが8年で撤退へ。投資額約12億ドルに対し、売却額と配当の合計は約2割下回る(概算)
シンガポールのジャーディン・サイクル・アンド・キャリッジ(Jardine Cycle & Carriage、香港のジャーディン・マセソン系)の投資会社プラチナム・ビクトリー(Platinum Victory)は、2017年11月10日にSCICの売り出しで株式3.33%(4,830万株)を1株186,000ドンで取得しました。約8兆9,900億ドン(当時のレートで約3億9,600万ドル)で、当時の株価の最高値です。同じ月に市場でも買い、2018年には10.62%を持つ3位の株主になりました。
2025年12月22日、持ち株のうち9,600万株(4.6%)を1株62,555ドン(2025年12月22日のレート、1円=167.19ドンで約374円)、合計6兆110億ドン(同じレートで約360億円)でF&Nデイリー・インベストメンツに売却しました。続いて2026年1月28日から2月26日に7,320万株(3.5%)を市場で売り(2月26日の売却は1株67,300ドン、約4兆9,270億ドン。2026年2月26日のレート、1円=167.18ドンで約295億円)、残りの5,250万株(2.51%)も2026年3月9日から4月7日に売る登録をしました。プラチナム・ビクトリーが送っていた取締役アラン・カニー(Alain Cany)は、2026年2月2日付で辞任しました。
買値の186,000ドンは、2018年と2020年の株式賞与(100株につき20株)で株数が44%増えているため、今の株数に直すと1株約129,000ドンにあたります。売値はその半分ほどということになります。一方で、ビナミルクからの配当は年に約8,000億ドン(約3,300万ドル)受け取っていました(2025年)。
投資額とリターンの概算:JC&Cは2017年11月、10%を取得するのに11億5,000万ドルを使ったと公表しています(当時のレートで約26兆ドン)。2018年に10.62%まで買い増した分を約1,600億ドンと仮定すると、投資額は合計で約27兆ドン(約12億ドル)です。これに対して、売却で得た額は2025年12月の6兆110億ドンと2026年2月までの4兆9,270億ドンを合わせた10兆9,380億ドン(約4億1,600万ドル)で、残りの5,250万株は2026年9月25日の株価59,800ドンで約3兆1,400億ドンです。受け取った配当は、2017年12月から2026年7月までの1株配当に、その時点の持ち株数をかけて合計すると約7兆1,000億ドン(年に約8,000億ドン)になります。売却額・残りの株・配当を合わせると約21兆2,000億ドンで、投資額を約21%下回ることになります(ドン建て。2017年11月から2026年9月までの約8年10か月)。
※ 2018年の買い増し分と配当の合計は推定です。配当は税引き前で、株式賞与(2018年・2020年)で増えた株は無償で受け取っています。
※ 最後の5,250万株の売却が完了したという公表は、2026年9月27日の時点で確認できていません。
※ 投資助言ではありません。
出典:ジャーディン・マセソン 2017年11月20日(11億5,000万ドル)/baophapluat 2017年11月18日・2018年9月/VnEconomy 2026年1月23日/CafeF 2026年3月5日/kinhtechungkhoan 2026年3月5日/theleader 2025年12月/配当はビナミルクの各回の1株配当(Vietstock)から計算。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
F&N(タイのTCC系)が25%に。SCICと合わせて2大株主で61%を持つ
シンガポールのフレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)は、タイの財閥TCCグループ(タイ・ビバレッジと同じチャロン・シリワタナパクディ一族)の傘下で、2005年からビナミルクの株主です。
F&Nの保有率は、2016年12月にSCICの売り出しで5.4%を1株144,000ドン、約11兆3,000億ドン(当時のレートで約5億ドル)で買い、16.5%になりました。その後も市場で少しずつ買い増しました。ベトナムでは大株主が株を買うときは事前に株数と期間を届け出る決まりがあり、F&Nは何度も届け出ましたが、「市場の状況が良くない」(株価が想定より高かった)として、届け出た株数を買えずに終わることがたびたびありました。それでも買える分を積み上げ、2025年12月の前には20.39%(F&Nデイリー・インベストメンツ17.69%、F&NBevマニュファクチャリング2.70%)に達します。2025年12月22日にも、プラチナム・ビクトリーから9,600万株(4.6%)を1株62,555ドンで買い取り、グループの持ち株は24.99%(F&Nデイリー・インベストメンツ22.29%、F&NBev 2.70%)になりました。2025年12月22日の買取は、市場の株価より高い値段だったと報じられています。
F&Nの保有率(24.99%)とSCICの36%を合わせると、2大株主で約61%を持つことになります。2025年末の株主名簿では、機関投資家が87.3%、上位20株主で77.4%を持っており、個人の持ち分は少ない銘柄です。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2016年12月/baophapluat 2018年9月/vnbusiness 2026年1月/theleader 2025年12月/vietnambiz 2026年4月2日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
SCIC(国)の36%は動かず。子会社SICは145万株を売って100万株を買い戻した
ベトナム政府の投資会社SCIC(国家資本投資公社)は、7億5,250万株(36.00%)を持つ筆頭株主です。この36%は、2016年と2017年の売り出しの後も減っていません。2025年度の配当では、約1兆3,920億ドン(2026年7月17日のレート、1円=162.52ドンで約86億円)を受け取ることになります。
SCICの100%子会社であるSCIC投資会社(SIC)は、持っていた145万株(0.069%)を2025年12月10日から2026年1月8日に売る登録をしましたが、「市場の状況が良くない」として売らずに終わりました。この公表があった2026年1月14日、ビナミルクの株価は9か月ぶりに上限値を付けています。SICは2026年1月19日から2月17日に改めて登録し、1月末に売り切りました。ところが2026年6月3日から7月2日には、100万株(0.048%)を「金融投資」として買い戻す登録をしています。
※ 投資助言ではありません。
出典:トイチェー 2026年1月14日/CafeF 2026年1月15日/mekongasean 2026年5月29日/Vietstock 2026年6月22日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
外国人の保有は50.1%で上限なし。上位20株主で77.4%を持つ
ビナミルクは外国人の持ち株に上限がなく、100%まで持てる銘柄です。2025年末の株主名簿では、外国人の保有は50.1%でした。2026年6月30日の公表では49.84%です。
上位20株主で77.4%を持ち、機関投資家が87.3%です。SCIC(36%)、F&Nデイリー・インベストメンツ(22.29%)、F&NBevマニュファクチャリング(2.70%)、プラチナム・ビクトリー(2.51%、2025年末時点)のほか、アメリカのPzena新興国バリューファンド、マレーシアの従業員積立基金(EPF)、オランダのAPG、アメリカのVanguard、台湾のFubon FTSEベトナムETF、VanEckベトナムETFなどが並んでいます。個人で上位20に入るのは2人で、持ち分は0.5%と0.3%です。
※ 投資助言ではありません。
出典:vietnambiz 2026年4月2日(2025年末の株主名簿)/Vietstock(外国人保有 2026年6月30日)
ビナミルクの子会社、保有株式
ベトナムの企業法では、株式の50%超を持つ会社を子会社としています。また会計の基準では、議決権の20%以上を持つ会社を、経営に大きな影響を与える関連会社として扱います。20%未満はその他の出資としています。ただし財務諸表では、実際に経営を支配しているか(議決権や役員を選ぶ権利)で区分するため、持ち株比率と区分が合わないことがあります。子会社(間接)は、子会社を通じて持っているものです。ビナミルクは子会社が10社(間接を含む)、関連会社が7社(直接3社、ヴィリコを通じて4社)あります(2026年6月末)。ここでは上場している会社すべてと、事業の中心になっている代表的な会社を選び、上場しているものを先に、持ち株比率の高い順に並べました。
| 会社名(コード) | 区分 | 何の会社か | 持ち株比率 | 上場市場 |
|---|---|---|---|---|
| ヴィリコ(VLC) | 子会社 | 畜産・牛肉(旧ベトナム畜産総公社) | 68.94% | UPCoM |
| モクチャウミルク(MCM) | 子会社(間接) | 牛乳・乳製品(モクチャウ高原) | 68.15% | ホーチミン |
| ベトナム乳牛(Bo sua Viet Nam) | 子会社 | 大規模牧場の運営 | 100% | 非上場 |
| トンニャット乳牛(タインホア省) | 子会社 | 牧場の運営 | 100% | 非上場 |
| ドリフトウッド・デイリー(Driftwood) | 子会社 | 乳製品の製造・販売(アメリカ) | 100% | 非上場 |
| アンコール・デイリー(Angkor Dairy) | 子会社 | 乳製品の製造・販売(カンボジア) | 100% | 非上場 |
| ベトナム砂糖(Vietsugar) | 子会社 | 砂糖の製造 | 65.00% | 非上場 |
| ラオ・ジャグロ(Lao-Jagro) | 子会社 | 大規模牧場(ラオス・シエンクワン県) | 92.07% | 非上場 |
| ベトナム日本畜産(JVL) | 子会社(間接) | 牛肉のビナビーフ(双日との合弁) | 51.00% | 非上場 |
| タウポMH(Taupomh) | 関連会社 | 乳製品メーカーのミラカを持つ会社(ニュージーランド) | 13.55% | 非上場 |
日本とのつながり子会社のヴィリコ(VLC)を通じて、日本企業の双日との合弁会社「ベトナム日本畜産(Viet Nhat)」を持っています。この会社が手がけるのが牛肉ブランドのビナビーフ(Vinabeef)で、2024年12月からビンフック省で冷蔵牛肉の工場が動いています。牛乳だけでなく牛肉にも広げる取り組みが、日本企業との合弁で進んでいます。
まぎらわしい会社モクチャウミルク(MCM)は、ビナミルクが直接持っているのは8.85%だけです。残りの59.30%は子会社のヴィリコ(VLC)が持っており、合わせて68.15%になります。表にはこの合計を載せています。ただしヴィリコ自体は68.94%しか持っていないため、連結財務諸表ではビナミルクの取り分(経済的利益)を49.73%としています。ベトナム日本畜産(JVL)も同じで、ヴィリコが51%を持ち、ビナミルクの取り分は35.16%です。
※ このほか、ココナッツ加工のアジア・ココナッツ(24.96%)、食品原料のAPIS(20.00%)、JVLの子会社で牛肉加工のJVミート(JVLが70%)があります。フィリピンのデルモンテとの合弁は2025年5月に解消しました。
持ち株比率は、2026年6月末の連結財務諸表(レビュー済み)の注記によります。出典:ビナミルク 2026年上期の連結財務諸表(注記I-4)
ビナミルクグループ|注目の話題
双日とのビナビーフは2年目。2026年の売上目標は6,000億ドン超(前年比314%増)
ビナミルクの子会社ヴィリコ(VLC)が51%、日本の双日が49%を持つベトナム日本畜産(JVL)は、ビンフック省タムダオで牛肉ブランド「ビナビーフ(Vinabeef)」を手がけています。総投資額5億ドルの計画で、第1期の冷蔵牛肉の工場(年1万トン)は2024年12月17日に動き始めました。
2025年(初年度)の売上高は1,450億ドン(2026年4月20日のレート、1円=166.15ドンで約8.7億円)でした。2026年4月20日のヴィリコの株主総会では、2026年の売上目標を6,000億ドン超(同じレートで約36億円、前年比314%増)としています。2026年4月の時点で、牧場で育てている牛は5,200頭で、牧場は1万頭まで入れられるので、まだ半分ほどです。工場で1か月に処理している牛は約550頭で、こちらは設計上の能力(月約2,200頭)の4分の1にとどまっています。設備にはまだ余裕があり、これから増やしていく段階です。
同じ総会で、ヴィリコが持つタムダオの牧場を1兆660億ドン以上(設備を除く。同じレートで約64億円)でJVLに譲渡することも決めました。ヴィリコはこのほか、JVLと合わせて牛肉の加工会社JVミート(JVLが70%)を2025年3月に設立しています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年4月20日(ヴィリコ株主総会)/vietnambiz 2024年12月19日/ビナミルク 2026年上期の連結財務諸表。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
フンイエン省の大型工場(4兆6,000億ドン)は1年遅れて2028年の稼働へ
ビナミルクとヴィリコが共同で計画するフンイエン省の乳製品工場は、投資額4兆6,000億ドン(2026年4月20日のレート、1円=166.15ドンで約277億円)、生産能力は年4億リットルで、完成すればグループの生産能力がおよそ4割増える大きさです。第1期は2025年末の完成を予定していましたが、2026年4月20日のヴィリコの株主総会で、1年遅れて2028年に動き始める見込みだと説明されました。
ヴィリコは、上場市場をUPCoMからホーチミン証券取引所へ移す計画も持っていましたが、ベトナム日本畜産(JVL)のビナビーフ事業とフンイエンの工場が安定してから改めて進めるとして、延期しています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年4月20日(ヴィリコ株主総会)/VnExpress 2021年12月/dnse 2024年7月9日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
モクチャウミルク(MCM)は2026年第1四半期の純利益が68%増で、9四半期で一番高い
モクチャウミルク(MCM・ホーチミン上場)は、ソンラ省モクチャウ高原の乳業会社で、2020年からビナミルクのグループに入っています(ヴィリコが59.30%、ビナミルクが8.85%)。2025年は売上高2兆8,350億ドン(前年比2.8%減)、税引前利益2,485億ドン(同1.4%減)と、売上・利益とも計画に届きませんでした。
2026年第1四半期(1〜3月)は、売上高7,416億ドン(2026年4月17日のレート、1円=165.97ドンで約45億円、前年同期比25.4%増)、純利益801億ドン(同じレートで約4.8億円、同67.7%増)で、純利益は9四半期で一番高い水準でした。新ブランド「モクチャウ・クリーマリー」を2026年の柱にし、販売店は全国59,679か所です。2026年の計画は売上高3兆1,260億ドン(前年比10%増)、利益2,410億ドン(同12%増)です。
モクチャウでは第2工場と、観光もできる4,000頭の牧場を建設中です。2021年の増資で集めた資金のうち、約半分の6,159億ドンを使い、6,332億ドンが残っています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年4月17日/vnbusiness 2026年4月22日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)

ビナミルクと同じ業種・近い業種の銘柄
ベトナムオオヤで紹介している個別銘柄のページです。株価は毎時更新しています。
◆ PER は直近12ヶ月(TTM)の1株当たり利益と「更新日時」の株価から算出。配当利回り は直近1年に権利が確定した現金配当の合計 ÷ 「更新日時」の株価。そのあとに株式配当があった銘柄は、株数が増えた分をそろえて計算しています(表に出している配当金は、実際に払われた1株あたりの金額のままです)。配当の推移 とその下の表(テーブル)は、取引所とベトナム証券保管振替機構(VSD)に開示された権利・配当のお知らせ(対象年度ベース)を、公開データから受け取っています。棒グラフは現金配当のみ、その下の表(テーブル)には株式配当・新株を買う権利も載せています。パフォーマンス は各期間前の終値と直近終値の比較です。
◆ 当ウェブサイトの数値について、株式配当や株式分割があった銘柄は、過去の株価をさかのぼって調整しています。 ベトナム企業は現金ではなく、株式で配当を出すことも多く、調整していない株価をそのまま見ると、株数が増えた分だけ値下がりしたように見えてしまうからです。当ウェブサイトの騰落率は、株数の増加を含めた、株主から見た値動きとなり、パフォーマンスについても実情により近づけた数値となります。
◆ 株主 は、取引所と各社が開示した大株主リストと所有構造(国有・外国・その他)を、公開データから掲載しています。日本の企業・金融機関が大株主に入っているときは「日本資本」の印を付けています。
◆ 為替(円換算に使うレート)は取引所の開示ではありません。公開されている為替レートのサービス(open.er-api.com)から1時間ごとに受け取った参考値で、銀行や両替所の実際のレートとは異なります。
◆ データの出どころと集め方は、ベトナムオオヤ式 ベトナム株式銘柄分析ページにくわしく書いています。
