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会社の概要(2026年9月29日 時点)※ 株価・PER・業績の数字は、そのあと変わっていることがあります。 円換算は2026年9月30日時点のレート(1円=165.33ドン)で計算した目安です。センチュリー合成繊維(STK)は、ペットボトルなどを再生した原料からポリエステル糸をつくる繊維メーカーです。2015年9月にホーチミン証券取引所へ上場しました。共同創業者のダン・チエウ・ホア(Dang Trieu Hoa)会長と、妹で副会長のダン・ミー・リン(Dang My Linh)氏の兄妹が、合わせて株式の36%を持ちます。
株価は1年で半分(-50%)になり、2020年10月以来の安値圏です。総額3兆3,790億ドン≈ 約204億円を投じた新工場ユニテックス(Unitex、年産36,000トン)が2026年1月に竣工しましたが、当初の稼働率は6〜7割の計画で、減価償却費と利息の負担が先に出ています。くわしくは「株のパフォーマンス」と「子会社」の注目の話題で説明しています。
2026年上期(監査法人レビュー後)は、売上高6,631億ドン≈ 約40億円と前年同期比6.6%減、税引後は756億ドン≈ 約4.6億円の赤字でした(前年同期は290億ドン≈ 約1.8億円の黒字)。2四半期続けての赤字です。支払利息は前年の6倍の949億ドン≈ 約5.7億円に膨らみ、機械を止めた費用も原価に入って利益を圧迫したと会社は説明しています。親会社だけでは99億ドンの黒字なので、赤字は子会社ユニテックスの分ということになります。手元資金は年初から9割近く減りました。赤字のためPERは出ず、現金配当も2022年5月の支払いが最後です(2026年9月時点)。
外国人の保有は17.21%(上限なし)。時価総額は1.2兆ドン≈ 約73億円。売買は1日1〜3万株で、値動きの幅も大きい銘柄です。
このページでは、株価チャート・全期間の配当・株価パフォーマンス・大株主の一覧を、ホーチミン証券取引所(hsx.vn)が公表しているデータをもとに毎時更新しています。
センチュリー合成繊維の株価チャート
ベトナム時間 2026年10月17日 12時 終値の時点で、センチュリー合成繊維(STK)の株価は7,900ドン(前日比 -1.13%)、時価総額は1.2 兆ドン(日本円で約 74 億円)です。当期は純損失のためPERは算出できません、直近1年の現金配当はありません。ホーチミン証券取引所に上場しており(業種・繊維)、上場は2015年9月30日、確認できる最初の現金配当は2015年度です。
センチュリー合成繊維株のパフォーマンス
センチュリー合成繊維株|注目の話題
1年で半分に。2025年10月の高値から毎月下げ続け、2020年10月以来の安値
センチュリー合成繊維の株価は、2026年9月29日の終値で7,880ドン(2026年9月29日のレート、1円=165.51ドンで約48円)です。1年前の15,856ドンから50%下がり、2025年10月30日の高値16,037ドンからは51%の下落です。月末の終値を並べると、2025年10月から2026年9月まで、1月を除いて毎月下がり続けています。9月17日の7,530ドンは、2020年10月以来、約6年ぶりの安さです。
この1年のストップ安は2026年7月27日(-6.9%、8,000ドン)、ストップ高は7月29日(+6.8%、8,620ドン)の1回ずつです。7月29日は、4〜6月期の決算(赤字)が公表された日です。売買は1日に1〜3万株ほどと少なく、時価総額1.2兆ドンの銘柄としては薄い商いです。2015年9月30日の上場から今までに、ストップ高が65回、ストップ安が43回ありました。
株価は株式配当の分を調整した値段です。2022年4月18日の上場来高値31,284ドンからは、75%の下落ということになります。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock(株式配当を調整した終値、2026年9月29日まで)。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
2026年上期は756億ドンの赤字。親会社だけなら99億ドンの黒字
センチュリー合成繊維の2026年上期(監査法人レビュー後)の連結の売上高は6,631億ドン(2026年8月28日のレート、1円=163.85ドンで約40億円)で、前年同期より6.6%減りました。粗利益は819億ドン(同じレートで約5億円)と43%減、支払利息は前年の156億ドンから949億ドン(約5.8億円)へ6倍になり、税引後は756億ドン(約4.6億円)の赤字です。前年同期は290億ドン(約1.8億円)の黒字でした。1〜3月期・4〜6月期と、2四半期続けての赤字です。
会社は、売上の減少は販売量が減ったため、粗利益の減少は原価が上がり販売量が減ったため、赤字は粗利益の減少と金融費用の増加が主な理由と説明しています。金融費用の中心は借入の利息で、上期の金融費用1,017億ドンのうち949億ドンが支払利息です。前年同期の156億ドンから6倍になっており、新工場ユニテックス(Unitex)のための借入にかかる利息と報じられています。4〜6月期については、機械を止めた費用が原価に入ったとも説明しています。
同じ期間の親会社だけの決算は、売上高6,681億ドン、税引後99億ドン(約6,000万円)の黒字です。連結との差の約850億ドンが、子会社ユニテックス(Unitex)の赤字と連結の調整分ということになります。ユニテックスについては「子会社」の話題で説明しています。
手元資金(現金と現金同等物)は、年初の579億ドンから6月末には75億ドン(約4,600万円)へ減りました。
※ 投資助言ではありません。
出典:センチュリー合成繊維「2026年上期 連結財務諸表(監査法人レビュー済み、2026年8月28日)」と決算の説明文書/Vietstock 2026年7月29日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
2026年4月の総会:売上75%増・利益38%増の計画。2025年は計画の41%と16%にとどまった
2026年4月17日の株主総会で、2026年の計画として売上高2兆3,660億ドン(2026年4月17日のレート、1円=165.97ドンで約143億円)、税引前利益1,280億ドン(同じレートで約7.7億円)が承認されました。前年比で売上は75%増、利益は38%増で、達成すれば売上は10年ぶりの高い水準になると会社は説明しています。
2025年の実績は、売上高1兆3,530億ドン(約82億円、前年比12%増)、税引後利益約500億ドン(約3億円、前年の4倍)でした。ただ、2025年の計画(売上高3兆2,700億ドン・税引後利益3,100億ドン)に対しては、売上で41%、利益で16%にとどまりました。
総会で会社は、2026年2月から中東情勢で石油化学品の供給が乱れて原料の価格が約20%上がったこと、2025年末に約1兆ドン(約60億円)の在庫を持っていたため市場より安い原料を使えていること、3月末から注文が戻り、未消化の注文が2,000億ドンを超えていることを説明しました。
新工場ユニテックス(Unitex)の第2期(年産24,000トン)は、第1期が満杯になるまで延期し、早くて2028年としています。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年4月17日/vietnambiz 2026年2月2日/mekongasean 2026年3月22日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
2025年4月、アメリカの相互関税46%でストップ安4日。猶予の発表でストップ高2日
2025年4月2日、アメリカのトランプ大統領はベトナムからの輸入品に46%の相互関税をかけると発表しました。翌4月3日、ホーチミン証券取引所ではVN指数が6.24%下げ、283銘柄がストップ安になりました。センチュリー合成繊維は、ほかの繊維株(VGT・MSH・GIL・TNGなど)とともにストップ安となり、4月3日・4日・8日・9日の4回ストップ安になりました。
4月9日にアメリカが関税の適用を90日間猶予すると発表すると、4月10日・11日は2日続けてストップ高になりました。株価は4月上旬に19,000ドンを割り込み(当時の株価)、5月末には25,800ドンまで37%戻しています。ベトナムへの関税は、その後2025年7月に20%と発表されました。
センチュリー合成繊維の売上は国内向けが6割、輸出が4割です(2025年3月の会社説明)。国内の売り先である縫製会社が衣料品をアメリカへ輸出しているため、関税の影響を受けるとされています。
※ 投資助言ではありません。
出典:DNSE 2025年4月3日/fili.vn 2025年5月26日/Vietstock 2025年3月28日/Vietstock(株価データ)
コロナ禍のセンチュリー合成繊維を支えたのは、リサイクル糸だった
2020年、コロナで米国・EU・日本の衣料品市場が止まり、センチュリー合成繊維の売上は1兆7,657億ドン(前年比−20.8%)、純利益は1,444億ドン(同−32.7%)まで落ちました。ベトナムの株式市場では「マスクを縫う会社」の株が買われた時期でしたが、糸をつくるこの会社は逆風の側にいました。
落ち込みの中身を見ると、ふつうのポリエステル糸(バージン糸)は販売量が18%、価格が16.8%下がっています。一方でペットボトルなどを原料にするリサイクル糸は販売量が4%伸び、売上に占める割合は2019年の35%から2020年は44%へ上がりました。全体が2割落ちるなかで、この部分だけが増えています。
支えたのは、ナイキ・アディダス・プーマ・ユニクロ・デカトロン・ザラなど約30の世界的ブランドが掲げる環境対応の目標です。製品にリサイクル素材を一定の割合で使うと決めているため、需要が落ちても発注が止まりにくい。この会社は、「安い糸」ではなく「リサイクル糸」で選ばれていると説明しています。
会社はこのあと、リサイクル糸と付加価値の高い糸へ軸足を移す方針を打ち出しました。2025年3月の会社説明では、リサイクル糸は売上の44.5%です。
※ 投資助言ではありません。
出典:センチュリー合成繊維(Sợi Thế Kỷ)2020年 年次報告書(2021年3月公表)/同社ウェブサイト 2021年10月21日/Tuổi Trẻ 2020年3月16日
センチュリー合成繊維の配当の推移
| 対象年度 | 配当金 | 配当(株)もしくは権利 | 配当落ち日 | 権利確定日 | 配当がもらえる日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | なし | 株式配当※1 100株につき 10株※2 | 2026年7月9日 | 2026年7月10日 | 非公表 |
| 2024年 | なし | 株式配当※1 100株につき 45株※2 | 2025年10月30日 | 2025年10月31日 | 非公表 |
| 2022年 | なし | 株式配当※1 100株につき 15株※2 | 2023年7月4日 | 2023年7月5日 | 非公表 |
| 2022年 | なし | 100株につき 20株を 10,000 ドン(約61円)で買う権利※3※2 | 2022年8月4日 | 2022年8月5日 | 非公表 |
| 2021年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2022年4月22日 | 2022年4月25日 | 2022年5月23日 |
| 2020年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2021年7月13日 | 2021年7月14日 | 2021年8月2日 |
| 2019年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2020年7月16日 | 2020年7月17日 | 2020年7月31日 |
| 2018年 | 1株あたり 1,500 ドン(約9円) | なし | 2019年6月17日 | 2019年6月18日 | 2019年7月5日 |
| 2017年 | なし | 株式配当※1 100株につき 7株※2 / 100株につき 10株を 10,000 ドン(約61円)で買う権利※3※2 | 2019年1月24日 | 2019年1月25日 | 非公表 |
| 2017年 | 1株あたり 800 ドン(約5円) | なし | 2018年6月14日 | 2018年6月15日 | 2018年7月13日 |
| 2016年 | なし | 株式配当※1 100株につき 12株※2 | 2017年7月24日 | 2017年7月25日 | 非公表 |
| 2016年 | 1株あたり 300 ドン(約2円) | なし | 2017年6月30日 | 2017年7月3日 | 2017年8月2日 |
| 2015年 | なし | 株式賞与※1 100株につき 5株※2 / 株式配当※1 100株につき 10株※2 | 2016年6月1日 | 2016年6月2日 | 非公表 |
| 2015年 | 1株あたり 500 ドン(約3円) | なし | 2016年4月19日 | 2016年4月20日 | 2016年5月20日 |
| 2015年 | なし | 100株につき 10株を 10,000 ドン(約61円)で買う権利※3※2 / 株式配当※1 100株につき 10株※2 | 2015年11月3日 | 2015年11月5日 | 2015年11月25日 |
行使も譲渡も、ベトナムの証券口座で株を持っている人だけができます(日本の証券会社の口座では行使できません)。ベトナムに住んでいない外国人でも口座は開けます。
センチュリー合成繊維株配当|注目の話題
現金配当は2022年が最後。その後の4年間は株式配当だけ(15%・45%・10%)
センチュリー合成繊維の現金配当は、2018年度から2021年度まで4年続けて1株1,500ドン(額面の15%)でした。2021年度分を2022年5月に支払ったのが最後で、2022年度から2025年度までの4年間、現金配当はありません。ベトナムでは、証券法で公募する株式の額面は1株1万ドンと決まっており、配当の比率はこの額面に対する割合で示されます。1株1,500ドンは額面の15%にあたります。
その代わりに、株式配当が3回ありました。2023年7月に100株につき15株(2022年度)、2025年10月に100株につき45株(2024年度)、2026年7月に100株につき10株(2025年度)です。会社が稼いで貯めた利益(利益剰余金)を株の形で配るもので、会社から現金は出ていきません。資本金は9,664億ドンから、2025年10月に1兆4,012億ドン、2026年7月に約1兆5,410億ドンへ増えました。株数が増えるので、1株あたりの利益や配当は薄まることになります。
2025年10月の45%は、もとは2023年度分として計画していた15%を取り消し、2023年度と2024年度の分をまとめたものです。
※ 投資助言ではありません。
出典:上の「配当の推移」の表/Vietstock 2025年3月8日/mekongasean 2026年3月22日
新株を買う権利で3回、資金を集めてきた。最後は2022年8月
センチュリー合成繊維は2015年、2019年、2022年の3回、株主に新株を買う権利を出して資金を集めました。2015年11月は100株につき10株、2019年1月は100株につき10株、2022年8月は100株につき20株を、いずれも1株1万ドン(額面と同じ値段)で買う権利です(日付は権利落ち日)。
新株を買う権利は、使うかどうかを株主が選べます。使わない株主は、株数の増えた分だけ持ち分が薄まることになります。2022年8月を最後に、新株を買う権利は出ていません。
※ 投資助言ではありません。
出典:上の「配当の推移」の表(ホーチミン証券取引所に開示された権利・配当のお知らせ)
センチュリー合成繊維の株主
| 株主 | 区分 | 持ち株比率 |
|---|---|---|
| ダン・ミー・リンDang My Linh取締役副会長 | 個人 | 21.59% |
| Huong Viet Holdings Corporation | 法人 | 20.19% |
| ダン・チエウ・ホアDang Trieu Hoa取締役会長 | 個人 | 14.57% |
| Vietnam Holding Ltd | 法人 | 4.37% |
| Green Food Joint Stock Company | 法人 | 0.71% |
| ファン・ニュー・ビックPhan Nhu Bich経理部長 | 個人 | 0.12% |
| グエン・フオン・チーNguyen Phuong Chi情報開示の担当 | 個人 | 0.08% |
| ディン・ゴック・ホアDinh Ngoc Hoa監査役 | 個人 | 0.01% |
※ 持ち株比率が0.1%未満の個人の株主で、役職が公表されていない方は載せておりません。
※ 株主の説明は、公表されている情報をもとに補足しております。
センチュリー合成繊維株主|注目の話題
ダン兄妹で36%。2025年6月、弟が7.12%を全部売り、妹のリン副会長が買い取った
上の表の1位はダン・ミー・リン(Dang My Linh)副会長の21.59%、3位はダン・チエウ・ホア(Dang Trieu Hoa)会長の14.57%です。兄と妹で、合わせて36.16%を持つことになります。2人と弟のダン・フオン・クオン(Dang Huong Cuong)氏の3人が、この会社の創業株主です。
2025年6月5日から11日にかけて、取締役のクオン氏が持っていた688万株(7.12%)を全部売りました。同じ6月5日から26日に、リン氏が688万株を1株平均約24,600ドン、総額約1,690億ドン(2025年6月26日のレート、1円=180.54ドンで約9.4億円)で買い、14.47%から21.59%へ増やして筆頭株主になりました。株は相対取引でクオン氏からリン氏へ移ったと報じられており、3兄妹全体の持ち分の合計は変わっていません。
外国人の持ち株比率は17.21%で、上限は100%(制限なし)です。外国の株主で表に載っているのは、ベトナム・ホールディング(VietNam Holding)の4.37%だけです。
※ 投資助言ではありません。
出典:ホーチミン証券取引所(hsx.vn)に開示された大株主(上の表)/Vietstock 2025年7月24日/CafeF 2025年6月13日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
2位のフオンベト・ホールディングス20.19%は、不動産と工業団地の会社
表の2位のフオンベト・ホールディングス(Huong Viet Holdings)は、2009年7月に設立されたホーチミン市の会社で、不動産の開発と工業団地の運営を手がけています。タイニン省のチャンバン工業団地(200ヘクタール)、ロンアン省の都市開発「LAホーム」や工業団地「プロデジ(Prodezi)」などが報じられています。センチュリー合成繊維の株は、2015年12月から2割強を持ち続けています。
CEOのヴォー・クアン・ロン(Vo Quang Long)氏は、センチュリー合成繊維の取締役でもあります。グループには証券会社OCBSがあり、OCB銀行(Orient Commercial Bank)とも株式と融資の面でつながりがあると報じられています。
センチュリー合成繊維は2025年9月、子会社ユニテックス(Unitex)がOCB銀行から借りる1兆4,132億ドン(2025年9月30日のレート、1円=177.84ドンで約79億円)の保証を決めました。うち9,932億ドン(同じレートで約56億円)は外国の銀行からの借入の借り換え、4,200億ドン(約24億円)は工場の費用です。
※ 投資助言ではありません。
出典:doanhnghiephoinhap 2025年7月27日/doanhnhan.baophapluat 2025年9月30日/ホーチミン証券取引所(hsx.vn)に開示された大株主(上の表)。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
1株27,500ドンの第三者割当1,350万株が、申し込みゼロで不成立(2025年7月)
センチュリー合成繊維は2024年8月、1,350万株を1株27,500ドン以上で特定の相手に割り当てる増資を決めました。3,710億ドン(2024年8月13日のレート、1円=171.14ドンで約22億円)を集め、うち1,220億ドンを子会社ユニテックス(Unitex)の工場の費用に、約2,500億ドンを運転資金にあてる計画でした。引き受ける予定だったのは、ダン・ミー・リン(Dang My Linh)氏(700万株)とダン・チエウ・ホア(Dang Trieu Hoa)氏を含む4人です。
2025年7月22日までの申し込み期間に1株も申し込みがなく、増資は不成立になりました。会社は、市場の状況が良くなく、発行価格に魅力がなかったためと説明しています。当時の株価は26,000ドン前後で、発行価格の27,500ドンを下回っていました。
この増資の完了を条件にしていた45%の株式配当は、その後この増資を待たずに、2025年10月に実施されました。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2025年7月24日/mekongasean 2024年8月13日/Vietstock 2025年3月8日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
2025年4月、会長と社長を同じ日に交代。妹が会長から副会長へ、兄が社長から会長へ
2025年4月9日、ダン・ミー・リン(Dang My Linh)氏が取締役会長を退いて副会長になり、兄のダン・チエウ・ホア(Dang Trieu Hoa)氏が社長と副会長を退いて会長(法的代表者)になりました。それまでは妹が会長、兄が社長という形でした。
ベトナムの2020年企業法(第162条)では、公開会社の社長は会長など経営陣の親族であってはならないと定められており、この決まりの移行期限が2025年だったためと報じられています。
2025年4月10日には、会社が国家証券委員会から7,750万ドンの罰金を受けています。センチュリー合成繊維は2024年4月5日、持っていた自己株式150万株を5月2日から31日に売ると届け出ていました。ベトナムでは、自己株式を売るとき、1日に出す注文を届け出た株数の3%以上10%以下にする決まりがあります。ところが5月9日は10%を超える183,500株を売り、5月30日は3%に満たない36,500株の注文しか出さなかったため、届け出た計画どおりに売らなかったとして罰金になりました。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2025年4月10日/vnbusiness 2025年5月27日/nhadautu 2025年1月6日/DNSE 2025年4月13日
センチュリー合成繊維の子会社、保有株式
センチュリー合成繊維が株式を持っているのは1社だけで、上場していません。ベトナムの企業法では、株式の50%超を持つ会社を子会社としています。また会計の基準では、議決権の20%以上を持つ会社を、経営に大きな影響を与える関連会社として扱います。ただし財務諸表では、実際に経営を支配しているか(議決権や役員を選ぶ権利)で区分するため、持ち株比率と区分が合わないことがあります。下の表がそのすべてです。
| 会社名(コード) | 区分 | 何の会社か | 持ち株比率 | 上場市場 |
|---|---|---|---|---|
| ユニテックス(Unitex) | 子会社 | リサイクルのポリエステル糸・生地(タイニン省の新工場) | 100% | 非上場 |
小さくまとまった会社ですセンチュリー合成繊維は、上場している会社をひとつも持っていません。大きなグループを作らず、自社の工場で糸を作ることに絞った会社です。株式を持っているのは100%子会社のユニテックス1社だけで、タイニン省に建てた新工場です。ここで糸から生地までを一貫して手がけ、これまでの「糸だけを売る」形から広げようとしています。ユニテックスの工場と2026年上期の赤字については、下の注目の話題で説明しています。
※ ユニテックスは所有割合・議決権の割合とも100%です。出典:センチュリー合成繊維「2026年上期 連結財務諸表(監査法人レビュー済み)」注記の「企業構造」。2026年6月30日時点。
センチュリー合成繊維グループ|注目の話題
新工場ユニテックス:3兆3,790億ドンをかけて2026年1月に竣工。上期の赤字はここから
100%子会社のユニテックス(Unitex)は、タイニン省のタンタンコン(Thanh Thanh Cong)工業団地に建てた新工場で、2026年1月23日に竣工式を行いました。総投資額は3兆3,790億ドン(2026年1月23日のレート、1円=165.92ドンで約204億円、約1億2,500万ドル)です。第1期は年産36,000トンで2026年初めに商業運転を始め、第2期の24,000トンは第1期が満杯になってからで、早くて2028年としています。設備はドイツのオーリコン(Oerlikon)が供給しました。ペットボトルなどを原料にしたリサイクルのポリエステル糸と、機能性の高い糸をつくります。
資金は借入が中心です。2023年3月に台湾のCTBC銀行とタイのカシコン銀行(Kasikorn Bank)などの外国銀行5社から5,250万ドル(約1兆2,330億ドン。2023年3月13日のレート、1円=176.25ドンで約70億円)を借り、2025年9月にはOCB銀行からの1兆4,132億ドンの借入(外国銀行からの借り換え9,932億ドンを含む)を親会社が保証しました。
工場を建てている間は、借入の利息や試運転の費用は「工場をつくるのにかかったお金」として資産(建設仮勘定)に入れることができ、損益には出ません。工場が動き出した2026年からは、これらが費用として損益に出るようになり、工場の減価償却費も始まったと会社は説明しています。2026年上期の連結の支払利息は949億ドンで、前年同期の156億ドンの6倍です。一方で、稼働率は動き出してしばらくは能力の6〜7割にとどまる計画なので、費用が先に出て、売上があとから付いてくる形になっています。
連結の決算は、親会社とユニテックスを合わせたものです。2026年上期は、親会社だけの決算が99億ドンの黒字なのに対して、連結は756億ドンの赤字でした。親会社が黒字なのに連結が赤字ということは、差の約850億ドンがユニテックスの赤字(と連結の調整分)ということになります。
グループの従業員は2026年6月末で713人です(2025年末は968人)。
※ 投資助言ではありません。
出典:Vietstock 2026年1月23日/mekongasean 2023年3月13日/doanhnhan.baophapluat 2025年9月30日/センチュリー合成繊維「2026年上期 連結財務諸表(監査法人レビュー済み)」/DNSE 2026年9月5日。円換算はベトコムバンクの公表レート(振込の買値と売値の中間)
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