銘柄コード『VHM』
・株価と為替レート(2023年8月21日時点)
1株=56,000ドン
1,000ドン=6.10円
1円=163.82ドン
ビンホームズが上場したのは2018年5月です。配当の情報も上場以降から公開されています。
2018年と2021年に、株式による配当がありました。2019年、2021年、2022年には現金配当を配っています。
ビンホームズ(Vinhomes)は、ベトナム最大の不動産会社であり、不動産投資、開発および取引、住宅、オフィスと不動産関連商品の販売等、不動産事業を広く展開しています。現在も、ビングループ(Vingroup)の子会社です。
ビンホームズは、2013年11月にビングループの不動産部門を切り分ける形で設立されました。2018年5月17日にビンホームズはホーチミン証券取引所へ上場しました。新規上場にもかかわらず、上場時にビンホームズはベトナムで2番目に大きな時価総額の会社になりました。2023年8月時点でも、ベトナムで2番目に大きな時価総額の会社です(時価総額ランキング1位は、コロナ後にビングループからベトコムバンク(Vietcombank)へ変わりました)。
ホーチミン証券取引所の銘柄コードは『VHM』です。
ビンホームズ(VHM)の配当
2018年 | 2019年 | 2021年 | 2022年 | |
配当金 | なし | 1株あたり1,000ドン | 1株あたり1,500ドン | 1株あたり2,000ドン |
配当(株)もしくは権利 | 1,000株あたり250株 | なし | 100株あたり30株 | なし |
配当落ち日 | 2018年10月8日 | 2019年8月8日 | 2021年9月15日 | 2022年5月31日 |
権利確定日 | 2018年10月9日 | 2019年8月9日 | 2021年9月16日 | 2022年6月1日 |
配当がもらえる日 | ※株式配当の付与日は不定 | 2019年9月9日 | 2021年10月1日 ※株式配当の付与日は不定 | 2022年6月22日 |
株式での配当は小数点以下切り捨てで、保有株式数に対して割当られます。例えば2018年は、1,000株あたり250株が配られました。しかし10株なら2株になります(0.5株は切り捨て)。
ビンホームズの年間リターンと配当利回り
ベトナム株式は、配当利回りだけ見ても比較できません。なぜならベトナム株式は、現金配当だけでなく、株式配当もあるからです。株式の配当を出すと1株が希釈化されるため、株価は下落します。ゆえに利回りを計算する際には、リターン(利益率)も見なければなりません。
株式配当と現金配当があった2021年と、現金配当のあった2022年の株価増減率と現金配当利回り、トータルリターン等を表にまとめました。現金配当利回りは、配当を年始の終値で割った%です。トータルリターンは、年始に100株購入した場合で計算しています。
取引基準株価(年始の終値) | 年末の終値 | 株価の年間増減 | 年間配当 | 現金配当利回り | トータルリターン | |
2021年 | 70,800ドン | 82,000ドン | +15.82% | ・1株あたり1,500ドン ・100株あたり30株 | 2.12% | +52.68% |
2022年 | 85,100ドン | 48,000ドン | -43.60% | ・1株あたり2,000ドン | 2.35% | -41.25% |
2021年ビンホームズのトータルリターン
2021年年始の終値は70,800ドンでした。100株持っていれば708万ドンの評価額になります。
2021年9月に、1株あたり1,500ドンの配当がありました。100株では、15万ドンになります。また100株保有ごとに30株の株式配当が付与されました。
年始に100株購入していたら、年末は130株を所有し、年末の終値は82,000ドンになったため、1,066万ドンの評価額になりました。さらに15万ドンの配当も受け取っています。
2021年年始の終値で100株購入した場合、708万ドンの評価額が1,066万ドンになり、さらに15万ドン受け取っているため、トータルリターンは+52.68%になりました。
2022年ビンホームズのトータルリターン
2022年年始の終値は85,100ドンでした。100株持っていれば851万ドンの評価額になります。
2022年6月に、1株あたり2,000ドンの配当がありました。100株では、20万ドンになります。
年末の終値は48,000ドンになったため、年始に100株購入していたら、480万ドンの評価額になりました。851万ドンが、480万ドンと20万ドンの現金配当になったため、トータルリターンは-41.25%になりました。2022年は、1年で半分近くまで暴落しています。
ビンホームズの株主
株主 | 所有株式数 | 所有割合 | 情報更新日 |
ビングループ(Vingroup)(法人) | 2,902,482,480 | 66.66% | 2022年12月31日 |
シンガポール政府投資公社 (Government of Singapore Investment Corporation:GIC) | 218,233,446 | 5.01% | 2023年6月7日 |
バイキング アジア ホールディングス II PTE. (Viking Asia Holding II pte.Ltd)(法人) | 153,875,520 | 3.53% | 2021年12月31日 |
P&S インベストメント アンド トレーディング カンパニー リミテッド (P&S BUSINESS INVESTMENT AND TRADING LIMITED LIABILITY COMPANY) | 89,804,000 | 2.06% | 2021年6月30日 |
ビンホームズの株主は、上場後もビングループが多くを占めています。2022年12月31日時点でビングループはビンホームズ株の66.66%を保有しています。
ビングループの次に保有割合が多いのは、シンガポール政府投資公社(GIC)です。シンガポール政府投資公社は、シンガポール政府が出資して、資産運用(投資)をしている政府系ファンドです。海外の株に以外に、債権や不動産にも投資をしています。日本では、汐留シティセンターやウェスティンホテル東京等の不動産へ投資しています。
バイキング アジア ホールディングス II PTE.は、米国の投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR & Co)によって2020年にシンガポールで設立された非公開株式会社です。KKR & Coは、プライベート・エクイティ・ファンドと呼ばれ、機関投資家や個人投資家から集めた資金を基に企業等へ投資を行っています。
P&S インベストメント アンド トレーディング カンパニー リミテッドは、ビングループの子会社で小売事業部門のVinCommerceが分離して作られた会社です。VinCommerceは、ベトナムでも有名なスーパーマーケット(VinMart)やコンビニエンスストア(VinMart+)を運営している会社でした。ビングループは、EV自動車への投資のため、グループを再編し、小売事業部門の運営をMasanグループに譲渡しました。
上位5位以下で公表されている株主は、55,000株(0.0013%)以下の保有になります。
ビンホームズ(VHM)株を買う方法
ベトナムの証券会社でビンホームズ株を買えば、手数料も安く済みます。主な手数料の取引手数料は、約定代金に対する%で0.10%~です。例えば1億ドン(約61万円)分の株式を購入しても610円程度の手数料しかかかりません。
しかし日本人がベトナムで証券口座を開設するには、6ヶ月以上の有効なビザが必要とされます(※証券会社によって口座開設の要件は異なります)。ビザ取得には、ベトナムでの就職や起業などが必要になります。
日本に住む人は、日本の証券会社でベトナム株を買う方が敷居は低いです。