銘柄コード『VRE』
・株価と為替レート(2023年9月19日時点)
1株=27,600ドン
1,000ドン=6.05円
1円=165.17ドン
VREは、2018年の配当は株式で、2019年の配当は現金でした。しかし2019年以降、現在2023年まで配当は配っていません。
ビンコムリテール(Vincom Retail)は、ビングループ(VINGROUP)のショッピングモールブランドをビンコム(Vincom)として独立させ、設立された会社です。
ショッピングモールのテナント賃料が、ビンコムリテールの主な収入です。Vincom Center、Vincom Mega Mall、Vincom Plaza、Vincom +といったブランド名で、ホーチミンやハノイを中心に、ベトナム全土83のショッピングモール、スーパーマーケットを運営しています。ベトナムで最大のショッピングモール運営会社です。
ビンコムリテールは、コロナ禍でもショッピングモール開発を続け、ここ6年で17から83まで数を増やしました。現在もベトナム全土でショッピングモール開発を進めています。
ビンコムリテールは、2017年11月6日にホーチミン証券取引所へ上場しました。銘柄コードは『VRE』です。
ビンコムリテール(VRE)の配当
2018年 | 2019年 | |
配当金 | なし | 1株あたり1,050ドン |
配当(株)もしくは権利 | 1,000株あたり225株の配当 | なし |
配当落ち日 | 2018年10月31日 | 2019年5月17日 |
権利確定日 | 2018年11月1日 | 2019年5月20日 |
配当がもらえる日 | 2018年12月12日 | 2019年6月20日 |
ビンコムリテールは、2019年に1株あたり1,050ドンの配当を配りました。しかし2020年以降、現在2023年まで無配になっています。
ベトナム全土でショッピングモール開発を進めており、今はまだ投資段階にあります。コロナや不動産業界の不況から配当を配るフェーズになっていません。
ビンコムリテール(VRE)の配当利回りと年間リターン
ベトナムの株式は、配当利回りだけ見ても比較できません。なぜならベトナム株式は、現金配当だけでなく、株式配当や株式を定額で買う権利の付与も行っているからです。株式の配当を出すと1株が希釈化されるため、株価は下落します。ゆえに利回りを計算する際にはリターン(利益率)も見なければなりません。配当利回りがよくとも株価がその割合で下落すれば意味がないからです。
ビンコムリテールの2021年と2022年の株価増減率と配当利回り、トータルリターン等を表にまとめました。現金配当利回りは、配当を年始の終値で割った%です。トータルリターンは、株価に配当金を加えて計算しています。具体的には、年末の終値に配当金を足した数字を年始の終値で割った場合の増加率です。
ビンコムリテールは、2019年以降、現在の2023年まで配当は配っていません。ゆえに株価の年間増減がそのままトータルリターンになりました。
取引基準株価(年始の終値) | 年末の終値 | 株価の年間増減 | 年間総配当金額 | 現金配当利回り | トータルリターン | |
2021年 | 31,650ドン | 30,100ドン | -4.90% | なし | 0 | -4.90% |
2022年 | 31,150ドン | 26,300ドン | -15.57% | なし | 0 | -15.57% |
ビンコムリテール(VRE)の株主
株主 | 所有株式数 | 所有割合 | 情報更新日 |
サイドン都市開発投資 (SAIDONG URBAN DEVELOPMENT & INVESTMENT) (法人) | 943,219,292 | 40.50% | 2022年12月31日 |
ビングループ (VINGROUP) (法人) | 427,715,101 | 18.37% | 2022年12月31日 |
ビンコムリテール (VINCOM RETAIL) (自己株口) | 56,500,000 | 2.43% | 2022年12月31日 |
RWC Emerging Equities (法人) | 46,258,811 | 1.99% | 2022年5月12日 |
APG Emerging Markets (法人) | 21,113,560 | 0.91% | 2022年5月12日 |
ビンコムリテールは、株式の半数以上をビングループ系列の会社に保有されています。筆頭株主のサイドン都市開発投資もビングループ系列の会社です。
ビンコムリテールの社長は、タイ ティ タイン ハイ(Thai Thi Thanh Hai)です。タイ ティ タイン ハイ社長の保有数は記載されていませんでした。
ほかにもRWC Emerging EquitiesやAPG Emerging Marketsといった海外のファンドも含まれています。
サイドン都市開発投資(SAIDONG URBAN DEVELOPMENT & INVESTMENT JOINT STOCK COMPANY )
サイドン都市開発投資(SAIDONG URBAN DEVELOPMENT & INVESTMENT)は、ビングループの系列会社です。主なビジネスは不動産、土木建設、ホテル運営からエンターテイメントの分野も手掛けています。
2011年6月16日に、サイドン都市開発投資はUPCoM市場へ上場しました。銘柄コードは『SDI』です。UPCoMに上場している株式は、日本の証券会社では買えません。ベトナムの証券会社でのみ、購入ができます。
ビングループ(VINGROUP)
ビングループ(VINGROUP)は、ベトナムのコングロマリットです。不動産を主軸に、電動バイク・自動車製造、ヘルスケア、アニメ制作まで幅広いビジネスを展開しています。
ビングループは、ベトナム企業の時価総額で上位にあるビンホームズ(VINHOMES)の親会社でもあります。
ビンコムリテール(VRE)株を買う方法
ベトナムの証券会社でビンコムリテール株を買えば、手数料も安く済みます。主な手数料の取引手数料は、約定代金に対する%で0.10%~です。例えば1億ドン(約61万円)分の株式を購入しても610円程度の手数料しかかかりません。
しかし日本人がベトナムで証券口座を開設するには、6ヶ月以上の有効なビザが必要とされます(証券会社によって口座開設の要件は異なります)。ビザ取得には、ベトナムでの就職や起業などが必要になります。
日本に住む人は、日本の証券会社でベトナム株を買う方が敷居は低いです。