センチュリー合成繊維(STK)の配当と株主を紹介します

センチュリー合成繊維(STK)の配当と株主

銘柄コード『STK』

株価と為替レート(2023年10月14日時点)
1株=32,350ドン
1,000ドン=6.12円

1円=163.51ドン

STKは、毎年現金または株式、株式を買う権利の配当を配っています。コロナ禍では、主力製品の繊維がマスクの材料になるため国内外で注目銘柄となりました。


センチュリー合成繊維(CENTURY SYNTHETIC FIBER CORPORATION)はベトナムで最大手の繊維メーカーです。銘柄コードは『STK』です。

ナイキやアディダスといったハイエンドのスポーツ用品メーカーやユニクロ等のアパレルメーカーへ生地の原料を供給しています。またマスクの材料にも使われるポリエステルは、ベトナム国内でシェア1位です。マスクの材料を作っているとのことで、コロナ禍にはコロナ関連銘柄としても注目されました。

生地原料は東南アジアの国々だけでなく、日本やイギリスへも輸出しています。製造業の中国からベトナムへの移転がこれを後押ししています。

近年はゴミ問題として悩ませているペットボトルを主原料とした再生糸に力を入れています。こちらも順調に成長しており、同社の主要な事業になっています。

センチュリー合成繊維(STK)の配当

2015年2016年
1回目
2016年
2回目
2017年
1回目
2017年
2回目
2018年2019年
1回目
2019年
2回目
2020年2021年2022年
1回目
2022年
2回目
2023年
配当金なし1株あたり500ドンなし1株あたり300ドンなし1株あたり800ドンなし1株あたり1,500ドン1株あたり1,500ドン1株あたり1,500ドン1株あたり1,500ドンなしなし
配当(株)もしくは権利・100株あたり10株の配当
・10株につき1株を10,000ドンで買う権利の付与
なし・10株あたり1株の配当(自社株式で支払)
・20株あたり1株の配当(新規発行された株式)
なし100株あたり12株の配当なし・100株あたり7株の配当
・10株につき1株を10,000ドンで買う権利の付与
なしなしなしなし5株につき1株を10,000ドンで買う権利の付与100株あたり15株の配当
配当落ち日2015年11月3日2016年4月19日2016年6月1日2017年6月30日2017年7月24日2018年6月14日2019年1月24日2019年6月17日2020年7月16日2021年7月13日2022年4月22日2022年8月4日2023年7月4日
権利確定日2015年11月5日2016年4月20日2016年6月2日2017年7月3日2017年7月25日2018年6月15日2019年1月25日2019年6月18日2020年7月17日2021年7月14日2022年4月25日2022年8月5日2023年7月5日
配当がもらえる日2015年11月25日
(権利の付与日は不定)
2016年5月20日株式配当の実地日は不定2017年8月2日株式配当の実地日は不定2018年7月13日株式配当の実地日、権利の付与日は不定2019年7月5日2020年7月31日2021年8月2日2022年5月23日権利の付与日は不定株式配当の実地日は不定
ソース:https://www.hsx.vn/Modules/Listed/Web/SymbolView/595

センチュリー合成繊維は、毎年現金または株式、株式を買う権利の配当を配っています。現金配当は、コロナ禍でも配り続けました。

2015年、2016年、2017年、2019年、2023年は、株式で配当が配られました。株式配当は小数点以下が切り捨てとなる旨がレポートにも記載されています。たとえば2019年は100株あたり7株の配当がもらえました。この時150株持っていたら、もらえる配当は10.5株のはずです。しかし0.5株は切り捨てのルールに従い、実際の配当は10株になります。

2015年、2019年、2022年は、株主に株式を定額で買う権利が付与されました。付与されたのは10株もしくは5株につき1株を10,000ドンで買えるストックオプションのような権利です。2022年は40,000ドンぐらいのときに10,000ドンで買う権利が付与されました。マーケット価格より割安だったので、2022年はピークの50,000ドンから年末にかけて20,000ドンあたりにまで下落しました。

センチュリー合成繊維(STK)の配当利回りと年間リターン

ベトナムの株式は、配当利回りだけ見ても比較できません。なぜならベトナム株式は、現金配当だけでなく、株式配当や株式を定額で買う権利の付与も行っているからです。株式の配当を出すと1株が希釈化されるため、株価は下落します。ゆえに利回りを計算する際にはリターン(利益率)も見なければなりません。配当利回りがよくとも株価がその割合で下落すれば意味がないからです。

センチュリー合成繊維は現金のほか、株式と株式を定額で買う権利が配当で付与されました。定額で買う権利は市場価格よりも安い価格で販売されています。

センチュリー合成繊維の2021年と2022年の株価増減率と配当利回り、トータルリターン等を表にまとめました。現金配当利回りは、配当額を年始の終値で割った%です。センチュリー合成繊維のトータルリターンは、年始に100株を購入し、株式を10,000ドンで買う権利を行使した場合で計算しています。具体的には、年末の評価額に配当金や権利行使のために使った金額を計算し、年始の評価額と比べてどれだけ増えたかの%になります。

年始の終値年末の終値株価の年間増減年間配当現金配当利回りトータルリターン
(100株あたり)
2021年15,700ドン42,500ドン+170.70%・1,500ドン9.55%+180.25%
2022年42,350ドン23,900ドン-43.57%・1,500ドン
・5株につき1株を10,000ドンで買う権利の付与
3.54%-33.46%
ソース:https://www.hsx.vn/

2021年STKのトータルリターン

2021年は、7月に1株あたり1,500ドンの配当金をもらえました。2021年の現金配当は1回だけなので、年始で100株購入した人の配当金は合計で15万ドンになります。

年始の終値は、15,700ドンです。年始STK100株の評価額は157万ドンでした。15万ドンを157万ドンで割ると、配当利回りは9.55%になります。

2021年末100株を所有し、終値は42,500ドンになったため、425万ドンの評価額になりました。これに15万ドンの配当を足すと、440万ドンになります。年始157万ドンの評価額が440万ドンになったため、トータルリターンは+180.25%になりました。2021年は、1年で投資額が3倍弱にまで増えました。

2022年STKのトータルリターン

2022年は、4月に1株あたり1,500ドンの配当金をもらえました。2022年の現金配当は1回だけなので、年始で100株購入した人の配当金は合計で15万ドンになります。年始の終値は42,350ドンなので、年始STK100株の評価額は423.5万ドンでした。15万ドンを423.5万ドンで割ると、配当利回りは3.54%になります。

また2022年は、8月に5株につき1株を10,000ドンで買う権利の付与がありました。100株保有してる人は、20株を20万ドンで買えました。

5株につき1株を10,000ドンで買う権利を行使すれば、2022年末120株を所有します。終値は23,900ドンになったため、286.8万ドンの評価額になりました。これに15万ドンの現金配当を加え、権利行使のために使った20万ドンを引くと、281.8万ドンになります。

年始423.5万ドンの評価額が281.8万ドンになったため、トータルリターンは-33.46%になりました。

センチュリー合成繊維の株主

株主所有株式数所有割合情報更新日
HUONG VIET INVESTMENT CONSULTANT CORPORATION
(法人)
19,509,87720.19%2023年7月4日
Đặng Mỹ Linh(ダン ミー リン)
(個人)
13,985,34014.47%2023年7月4日
Đặng Triệu Hòa(ダン テイウ ホアー)
(個人)
13,454,12613.92%2023年7月4日
Đặng Hướng Cường(ダン フン クオン)
(個人)
6,878,4207.12%2023年7月4日
Indochina Capital Vietnam Holdings Ltd
(法人)
6,525,4086.75%2023年7月4日
ソース:https://s.cafef.vn/hose/stk-cong-ty-co-phan-soi-the-ky.chn

センチュリー合成繊維の大株主は、投資会社や3人の兄弟です。3兄弟のĐặng Triệu Hòa(ダン テイウ ホアー)、Đặng Mỹ Linh(ダン ミー リン)、Đặng Hướng Cường(ダン フン クオン)は、役員として経営にも携わっています。

Đặng Mỹ Linhがセンチュリー合成繊維の取締役会長、Đặng Triệu Hòaがセンチュリー合成繊維の取締役副会長、Đặng Hướng Cườngはセンチュリー合成繊維の取締役メンバーです。

Đặng Mỹ Linhは、Đặng Triệu Hòaの妹です。Đặng Hướng Cườngは、Đặng Triệu Hòaの弟になります。

HUONG VIET INVESTMENT CONSULTANT CORPORATION

経営コンサルティングを行う会社です。2009年8月15日から活動を始め、2015年12月17日に、センチュリー合成繊維の株式を20%以上保有し、関連会社となりました。

Indochina Capital Vietnam Holdings Ltd

ホーチミンに本社があります。旧ソロモン・ブラザーズなど米系の投資銀行出身者が1999年に設立したベトナムで資産運用大手の会社です。

日本企業との関係も深い企業です。主なビジネスは不動産ファンドの運営で、2010年12月に日本企業のオリックスが25%の株式を取得しました。オリックスは、インドチャイナの取締約会に役員の派遣もしています。また2016年には同じく日本企業の鹿島建設と、不動産開発や運営を行うIndochina Kajima Development(インドチャイナ カジマ デベロップメント)をハノイに共同設立しています。


センチュリー合成繊維(STK)株を買う方法

ベトナムの証券会社でセンチュリー合成繊維株を買えば、手数料も安く済みます。主な手数料の取引手数料は、約定代金に対する%で0.10%~です。例えば1億ドン(約61万円)分の株式を購入しても610円程度の手数料しかかかりません。

しかし日本人がベトナムで証券口座を開設するには、6ヶ月以上の有効なビザが必要とされます(証券会社によって口座開設の要件は異なります)。ビザ取得には、ベトナムでの就職や起業等が必要になります。

日本に住む人は、日本の証券会社でベトナム株を買う方が敷居は低いです。


センチュリー合成繊維(STK)の株価(リアルタイム)と長期チャート

STKのリアルタイム株価

現在価格と価格増減は1000分の1の数字(正確な価格の表現は×1000ドン)

例)32.35=32,350ドン

STK株の長期価格チャート