ベトナムでの証券口座の開設手順と入出金方法|ベトコムバンク(VCB)、ベトコムバンク証券(VCBS)編

ベトナムの証券口座開設手順と入出金方法

ベトナムでは、外国人でも証券口座の開設ができます


ただし銀行、証券会社側の対応は統一されていないため、旅行者という理由で拒否されるケースもあります。
ベトナム語を話せない人は、一通り手続きを理解している通訳者を同行させましょう。


パスポートのコピー、ベトナムのSIMカード、ベトナムの住所を用意する

日本から持参するのは、パスポートのみです。ベトナム入国後には、公証を受けたパスポートのコピー、ベトナムでSMSが受信できるSIMカード(ベトナムの電話番号)、ベトナムの住所を用意します。

TTP BENGOSHIでは、ホーチミン、ハノイ、ダナンの事務所にて書類の受け取りサービス(住所登録と書類の管理)も行っています。

銀行口座(投資口座)の開設手続き

証券口座への入金には、ベトナム国内の銀行口座(投資口座)の開設が必要です。自分名義のベトナムの銀行口座からでないと、自分名義の証券口座への入金できません。

また投資口座の開設や外国人(英語)に対応できる銀行支店は限られています。事前に外国人旅行者でも口座開設が可能かどうか問い合わせてから訪問しましょう。

証券口座の開設手続き

証券会社の本店もしくは支店で口座開設の手続きを行います。証券会社でも外国人旅行客の対応に慣れていないと、口座開設の手続きまで進めません。こちらも事前に外国人旅行者でも口座開設手続きが可能かどうか問い合わせてから訪問しましょう。


パスポートのコピー、ベトナムのSIMカード、ベトナムの住所を用意する【銀行口座、証券口座開設前の事前準備】

ベトナムの証券口座を開設するために、日本で用意しておくものはパスポートだけです。ただしベトナムへの入国には、パスポートの有効期限が6ヶ月以上残っている必要があります。有効期限が入国日から6ヶ月以上ない場合には、パスポートの更新手続きを行いましょう。

ベトナムで用意しなければならないのはパスポートのコピー、ベトナムのSIMカード、ベトナムの住所になります。

公証役場でパスポートのコピーを用意する

公証役場(Văn phòng công chứng、notary office)
ベトナムの公証役場

パスポートは、自分で勝手にコピーしても、ベトナムではコピーとして認められません。公証役場へ行き、本物のコピーであることの証明(公証)をもらわなければなりません。

公証役場は、ベトナム語で”Văn phòng công chứng”と言います。ハノイやホーチミン、ダナンなどには、市内に結構な数の公証役場があります。


公証でかかる料金は、コピーする部数にもよります。パスポートのすべてのページをコピーするため、入出国などのハンコがたくさんあると、コピーの枚数も増えます。パスポートのコピー代金は1部で5,000ドン(約31円)、公証の料金は6万ドン(約370円)です。公証役場でパスポートのコピーと公証した証明のハンコを押してもらいます。パスポートのコピーは、念の為に2部ずつ用意しておきましょう。

日本語からベトナム語への翻訳サービスを提供しているところもありますが、こちらは原則不要です。

ベトナムのSIMカード

ベトナムのSIMカードは、通常本人登録(パスポートの提示)無しで購入できます。しかし銀行や証券会社で登録するための電話番号として、きちんと本人登録をしたSIMカードを用意しておきましょう。電話番号宛てのSMSには、パスワードやユーザーネーム、OTP(ワンタイムパスワード)も届くからです。

SIMカードの購入と本人登録は、MobiFone、VinaPhone、Viettelといったキャリアの支店などで可能です。本人登録でも、旅行者はパスポートの持参が必要になります。

ベトナムの住所

日本の住所の他に、銀行口座および証券口座の開設時にはベトナムでの住所が必要になります。ベトナムの住所は、一時滞在先のホテル住所でも可能で、口座開設後に住所変更も可能です。

ただし株主総会への出席や株主権利の行使をしたい場合には、一時滞在先のホテルなどではなく、きちんと書類が受け取れる住所をベトナムに用意しておきましょう。書類を受け取らなかったら、権利行使ができない場合もあります。会社によっては、1万ドンで株式を買う権利などストックオプションのような権利が配当で付与されます。

TTP BENGOSHIでは、銀行口座や証券口座を開設した日本人旅行者向けに住所の登録サービスも提供しています。

書類の受け取りサービス
(ハノイ、ホーチミン、ダナン)
1人あたり月132万ドン

銀行や証券会社、投資先の会社から送られてくるお客さまへの書類をホーチミン、ハノイ、ダナンの事務所にて保管します。

書類の受け取りは、株主になった会社からどういった書類が届くかの把握のためにも、最低1年は続けましょう。

銀行口座(投資口座)の開設手続き(ベトコムバンク編)

ベトコムバンク(VCB)では、ビザを持たない外国人旅行者でも、銀行口座(投資口座)の開設ができます。銀行口座は即日に開設でき、国際送金による入金も当日からできます(2024年4月時点)。

銀行へも、パスポートを持参しなければなりません。

パスポートを持参し、外国人対応および銀行の投資口座開設に対応してるベトコムバンクの支店に向かいます。

銀行の支店によっては、外国人旅行者による口座開設に慣れていません。投資口座の開設をしようとしても、証券口座の開設を先に求められる場合もあります。またスタッフによっては旅行者による銀行口座開設できないと判断される場合があります。それ以外でも、誤った回答や手続きをされる恐れがあります。外国人旅行者の口座開設に慣れている銀行の支店およびスタッフに対応してもらいましょう。

銀行口座の注意点

海外在住者は1年(12ヶ月)以上、銀行口座に動きがない場合、口座が凍結されるケースもあります。

また海外在住者の投資口座は、キャッシュカードの発行も受けれず、ベトナム国内のATMや銀行振込から入金ができません。例えば、友人に銀行口座からの振込を頼むかたちでの入金も、原則としては認められていません。

こちらの銀行口座への入金は原則、日本からの国際送金が必要です(入金方法は後述)。

証券口座の開設手続き(ベトコムバンク証券編)

ベトコムバンク証券(VCBS)では、ビザを持たない外国人旅行者でも口座開設ができます。証券口座の開設手続きをしてから1週間から2週間後に口座開設完了の通知が届き、証券口座への入金・株取引もできるようになります(2024年4月時点)。

証券会社へは、パスポートと公証を受けたパスポートのコピーを持参しなければなりません。

ベトコムバンク証券の支店は、ハノイ、ホーチミン、ダナンなどにあります。北にはハノイやハイフォン、南はホーチミンやブンタウ、カントーにあります。ベトナム中部の支店はダナンにしかなく、1支店のみになります(2024年4月時点)。

証券口座の開設では、公証を受けたパスポートのコピーも必要になります。こちらも持参しましょう。


ベトコムバンク証券の申込書類
ベトコムバンク証券の申込書類。ベトナム語でも専門用語が多い文章で記載されているため、説明してもらいながら記入していきます。

証券会社によっては、銀行の投資口座を開設した後でないと対応してもらえない場合があります。また外国人旅行者の証券口座開設に慣れてないスタッフだと、開設が不可といった回答をされる場合もあります。外国人旅行者という立場で証券口座の開設ができるかは訪問前に電話などで確認しておきましょう。

開設可能な支店でも、日本語対応できるスタッフはまずいません。また担当するスタッフも流暢な英語を話せるわけではありません。複雑な部分は説明ができず、こちらも理解できない場合があります。ベトナム語ができない場合には、日本語とベトナム語の通訳ができる人も同行させて訪問しましょう。


ベトナムで最初に証券口座を開設した人は、トレーディングコードが発行されます。こちらは、ベトナムで個人ごとに発行されるコードになります。証券会社の口座を2つ以上開設してもこちらのトレーディングコードは同じになります。

ベトナムの証券会社でもマネーロンダリングや犯罪での利用は禁止されています。反社会的な組織に属してることがわかると拒否される場合もあります。入れ墨(タトゥー)について、目立つ所にある場合には長袖のシャツで隠すなど、当日の服装についてはお気をつけましょう。

証券口座の開設までにかかる日数

証券会社の本店もしくは支店での口座開設手続き(書類への記入)を行ってから1週間から2週間後に、申込時に登録した電話番号(SMS)とメールアドレスへ口座開設完了の通知が届きます。こちらにはユーザーネーム、ログインパスワード、取引パスワードなども送られてきます。ログインしたら、こちらのパスワードも変更するように求められます。

口座開設完了の通知が届いたら、すぐに銀行口座から証券口座への入金、株取引もできるようになります。

ベトコムバンク証券の入出金方法

ベトコムバンク証券(VCBS)の口座へは、ベトコムバンク(VCB)の銀行口座から入金します。アプリやウェブ上でも簡単にできます。

ベトコムバンクへの入金は、日本からの国際送金で入金する必要があります。

旅行者が出金するには、ベトコムバンクの本店、支店へパスポートを持参し、キャッシュで直接受け取るかたちになります。旅行者の立場での口座開設では、ATMなどによる入出金ができません。

ベトコムバンク(VCB)への入金方法

ベトコムバンクへの国際送金で必要な情報は下記の通りです。

口座名義人名振込先の名義人の名前(通常は本人名義。ローマ字)
銀行コード(BIC/SWIFT)BFTVVNVX(ベトコムバンク)
口座番号ベトナムの銀行の場合は10桁
銀行名Joint Stock Commercial Bank for Foreign Trade of Viet Nam(ベトコムバンクの英語名)
ベトコムバンクへの国際送金で必要な情報

国際送金の手続きは、日本の銀行サイトからも行えます。国際送金もイメージとは違い、何度が行えばそこまで難しくは感じないはずです。しかし日本の銀行からベトナムの銀行への国際送金は、送金・為替手数料が高くなっています。

ベトコムバンクへは、WISEといったアプリによる送金でも入金可能で、こちらを使えば為替および送金などの手数料合計でも2%弱です。金額が大きくなると、1%程度にまで手数料を下げられます。送金手続きからベトナムの銀行口座への着金まで1時間もかかりません。


Wiseで50万円をベトナムへ送金した場合に、ベトナムの銀行で着金される金額。
Wiseで50万円をベトナムへ送金した場合に、ベトナムの銀行で着金される金額。

50万円の国際送金で、ベトナムの銀行には約8,022万ドンが着金されます。手数料は約89万ドン(約5,472円)になります。わずか1.09%の手数料になります。


手数料を抑えたい場合には、こういった送金ツールも用意しておきましょう。

ベトコムバンク(VCB)からベトコムバンク証券(VCBS)への入金

ベトコムバンクからベトコムバンク証券への入金は、スマートフォンのアプリ上から簡単に行えます。ベトコムバンクとベトコムバンク証券のアプリをそれぞれダウンロードし、両アプリを連携(Link)します。


VCBアプリ
VCBアプリ画面。ホームのInvestment>Securities(証券)で証券口座との連携、証券口座への入金ができます。

VCBアプリ
Securitiesをタップすると、上記のような選択肢が表示されます。Link(連携)でVCBSアプリとの連携。Deposit(預金)で証券口座への入金ができます。

連携後は、Depositで簡単に銀行口座(VCB)から証券口座(VCBS)への資金移動ができます。

ベトコムバンク証券(VCBS)からの出金

ベトコムバンクとベトコムバンク証券のアプリを連携した後であれば、ベトコムバンク証券からベトコムバンクへの出金もアプリ上で簡単にできます。しかしベトコムバンクからの出金は、銀行の支店にパスポートを持参して行わなければなりません。

海外在住者の投資口座は、キャッシュカードの発行も受けれず、銀行からの出金でもATMなどを利用できません。銀行支店で現金による受け取りとなります。

ベトナム証券会社の口座開設サポート(通訳の同行)|ハノイ、ホーチミン、ダナン

ベトナムオオヤでは、ベトナム証券会社の口座開設サポートもしています。

ベトナムの一部証券会社では、オンラインで証券口座を開設できます。しかしオンラインでは、やり取りが面倒で時間もかかります。旅行などでベトナムへ来た際に、銀行および証券会社へ直接訪問した方が、口座開設手続きの時間も短縮できます。

証券口座の開設サポートは、ハノイ、ホーチミン、ダナンで可能です。その他都市およびベトコムバンク証券以外の証券会社の口座開設は要相談となります。

ベトナム証券会社の口座開設サポートの料金

ベトナムの証券会社によっては、ビザを持たない旅行者の証券口座開設を認めていません。またマニュアルが統一されておらず、外国人の対応に慣れていない担当者は、外国人旅行者の証券口座開設を拒否する場合もあります。また自分で開設手続きを進めるにも、ベトナム語ができなければ通訳が必要になるでしょう。

TTP BENGOSHIでは、ベトナムで証券口座を開設したい旅行者に向け、ベトコムバンク証券の口座開設をサポートしています。証券口座の開設だけでなく、SIMカードの本人登録、パスポートの公証、入金用の口座としてベトコムバンク(銀行)の投資口座開設もその費用も含んでいます。

日本語しかできない場合でも、別途通訳を依頼する必要はありません。日本語しかできないお客様にも、口座開設手続きから入金方法の指導までサポートしています。

1名もしくは2名での申し込み1口座(1人)あたり440ドル
3名以上での申し込み1口座(1人)あたり330ドル
※証券会社口座の開設サービス料金。SIMカードの本人登録、パスポートの公証、入出金用の投資用銀行口座、証券口座開設までの手続きを含みます。

ベトコムバンク証券は、ベトナム大手のSSI証券よりも取引手数料が安いです。また大手民間銀行の子会社として信用もあります。ベトナムでおすすめの証券会社になります。

ベトナムの証券会社の手数料は毎年下がっており、現在も変動しています。手数料の安さだけでなく、会社の信用も証券会社を選ぶ上で大事なポイントとなります。

ベトナムの住所登録サービス

書類の受取・保管サービス
(ハノイ、ホーチミン、ダナン)
1人あたり月132万ドン

TTP BENGOSHIは、ハノイ本社、ホーチミン支店、ダナン支店で書類の受け取り、保管のサービスも提供しています。証券会社や投資先の会社からの書面をハノイ、ホーチミン、ダナンのTTP BENGOSHI事務所でお客様の代わりに受け取り、保管し、お客様のベトナム訪問時にお渡しができます(日本への国際郵送を希望される場合には、別途費用がかかります)。

銀行口座の開設、証券口座の開設時には、ベトナムの住所の記入も必要になります。こちらで入力した住所には、株主総会の案内や権利行使のための書類も送られてきます。一時滞在先として、口座開設時には、ホテルの住所での登録も可能です。しかしホテルなどでは、滞在してない人宛ての書類を通常は保管してくれません。

旅行者など、ベトナムに家を持たない方はこういった住所があると便利です。家を借りるよりも、維持費用は抑えられます。ベトナムに住んでいない方で、ベトナムに書面受け取りのための住所を持たない方は、こちらの書類受け取りサービスの利用もご検討ください。

書類の受け取りは、株主になった会社からどういった書類が届くかの把握のためにも、最低1年は続けてみましょう。

法律事務所に証券口座開設を代行してもらう利点

海外の銀行口座や証券口座について、口座凍結の心配をされるお客様も多いです。TTP BENGOSHIでは、ベトコムバンクの担当者を通しての口座開設ができます。

また銀行や証券の口座が凍結された場合、マネーロンダリングや不正な取引を疑われるなど、何らかのトラブルがあった場合にも、弁護士から証券会社への問い合わせが可能です。

株式へ投資する金額によっては、長期滞在のビザを取得できます。ビザの取得が認められれば、証券口座や銀行口座への入金および出金がもっと楽になります。ATMでの入出金もできるようになるからです。銀行や証券の利便性を高めたい場合には、こちらも検討してみましょう。

証券口座の開設だけでなく、ベトナムへの移住や事業をお考えの方もお気軽にご相談ください。

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